255.雷鳴が天曇を切り裂く ページ25
それから柳子丘は淡々と口を開く。
「落ち着けと言っている。」
「…っ。」
そう言われてもオレの怒りは治まる気配はなかった。
――Aが奴らから脅されてるってなんだ！？
巻き込みたくない一番の人物が、まさかこの騒動の中心にいただなんて信じたくもなかった。
ピリピリと肌を刺す空気が段々と邪悪なものへと変わっていく。
――Aを傷つける者は許さない。
――オレが必ず報復を下す。
そう思いながらキュッと唇を噛みしめると、そんなオレとは裏腹に呑気な柳子丘の声が聞こえた。
「で？お前はどうするのだ？」
その言葉にオレは顔を上げて大声で怒鳴る。
「決まっている！オレが奴らをぶっ飛ばし…ぶへっ。」
言葉の途中で顔面にパンチを浴びせられ、オレは一歩後ずさった。
「なにすんだよっ！」
「だから落ち着け、と言ったであろう。」
低い声で柳子丘にそう言われ、オレはグッと言葉を飲み込む。
柳子丘は深い溜息をつくと、腕を組みオレを見据えた。
「お前が壊してなんになる。小娘が必死で守り抜いておる事を全て無駄にするつもりか！」
「じゃあどうすりゃいいんだよ！」
オレの言葉に柳子丘はにやりと笑う。
「てんぐの森へ行くそうだな。それを早め、明日からとっとと行って来い。後の事は私に任せよ。」
そう言って口角を上げている柳子丘にオレは嫌な予感しかしない。
空からはとうとう降り出した雨が段々と激しさを増していた。
ーー
何やら波乱の予感。
一体どうなるのでしょうか。
お楽しみに。
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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湖月さくら(プロフ) - 愛鬼さん» 愛鬼様。お久しぶりです。ずっとご覧くださいましてありがとうございます。しばらく更新が出来ませんでしたが、これからものんびりと続けていこうと思っています。どうぞご覧くださいね。これからもよろしくお願いします。 (2021年1月13日 22時) (
レス) id: 3bf6c87812 (このIDを非表示/違反報告)
湖月さくら(プロフ) - Epiphyllumさん» Epiphyllum様。初めまして。ご覧くださいましてありがとうございます。恋人ｼﾘｰｽﾞから読んでくださったのですね。跡継ぎ問題、今はこのままでしょうがいつか二人の子どもも描きたいなぁ。ケータくん達との絡みまで続けられたら良いのですが。よろしくお願いします。 (2021年1月13日 22時) (レス) id: 3bf6c87812 (このIDを非表示/違反報告)
愛鬼 - 実はこれ数年前から見てます！好きです！頑張って下さい！ (2020年12月30日 3時) (レス) id: 0f20c8237d (このIDを非表示/違反報告)
愛鬼 - 続きを・・・続きをお恵み下さい・・・！ (2020年12月30日 3時) (レス) id: 0f20c8237d (このIDを非表示/違反報告)
Epiphyllum - 本日恋人編からここまで全部読みました！本当に好きですｯ!エンマくんも可愛いし正直跡継ぎとか気になります！更新頑張ってください！なんかそのうちケータくんたちとも関わってくれたら嬉しいです！ (2020年12月28日 22時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湖月さくら | 作成日時：2020年4月5日 22時
