きっと、ぜったい、だいじょうぶ。【榎i木l淳i弥】

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「ううつらいです、節菜さん辞めるとか信じられない…」


絶対明日も出勤してる…とか泣かれるけど、いや、それはちょっと困るな。

「ひよりちゃんこの前の対応良かったし、凛も品出しの振り分け上手くなったし、私はみんなに任せてここを去るよ。」

月末。最後のシフト。なんか来月学生組でお見送り会してくれるらしいから最後な気はしないんだけど、このダンボールだらけのバックヤードに来るのも最後になるのかと思えば少し寂しい。

「菓子折りも持ってきたし、みんなで仲良く食べてね？」

てかそろそろ出るよ！と入口に向かうよう促す。
一番慕ってくれていたであろうひよりちゃんが、店閉まってから退勤までの30分間エンドレスで泣いているもんだから、締めながらさとし続けたけどこれはもう暫くダメっぽい。
電気を消して客の居ないモールを私含めた4人で歩くが、本当に泣き止む気配のない彼女を私以外のほか2人が「大丈夫だよまた会えるって」「塩月さん死ぬわけじゃないんだから」と慰めに入る。
いや確かに死なないけど、その言い方はどうだろうか。


この入館証も使うの最後だ〜とスキャナーに通して店を出てから後輩に託す。返却作業は店長がやってくれるらしい。


最後にとハグを求められ、3人にしたところでお開きだよ！と無理矢理帰らせた。多分こうでもしないとあと5時間は敷地内で泣かれてた。ご飯行こうねとひよりちゃんには念を押しまくって何とか帰ってもらって。
…あの子はきっとこれからも個人的な連絡もしてくるしな…、と帰路につきながら思い出し笑い。



…3年間、お世話になりました。

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