ep.21 ページ26
「うちかて…、泣くわ。」
自然とそちらに注目が集まる
泣いている姉様は初めて見た
「たった一人の妹やのに、ずっと…、ずっと美黎になんもしてあげられへん自分の無力さが悔しゅうて悔しゅうて…。挙句の果てには美黎が殺されるのを黙って見てることしかできへん。
でも、今日やっと、希望が見えたんや。やっと…、美黎を助けられる方法が見えたんや。嬉しくないわけないやないの。」
そう言って涙を流す姉様
そんな姉様に、問いが口をついて出る
「姉様は…、私のことが嫌いなのではなかったのですか？あの日から笑ってくれなくなったのも、私が弱いからではなかったのですか？」
自分の鼓動がやけに大きく聞こえる
「っそんなわけないやないの。あんたは十分強いし、誰よりも努力しとるやろ。
たとえあんたが弱かったとしても嫌いになんて…、絶対になれへんよ。
笑わなくなった、いうのは自覚は無いんやけど、きっとあんたになんもしてやれへん自分がずっと悔しゅうなっとったからやわ。」
…ずっと、私の勘違いだったんだ
私は、嫌われていたどころかずっと、愛されていたんだ、ずっと
元に戻りかけていた涙腺がまたも崩壊する
「…よ、かったあぁ。っ嫌われ、て、なかったんだ…。」
どうして今日はこうも涙腺が緩んでいるのだろうか
さっき笑えと言われたばかりなのに
でも溢れてくるものはどうしようもなくて、突っ立ったまま手で拭ってみるけど間に合わない
すると、前からふわりと抱きしめられる
「あんたが倒れるまで修行しとったのはそういうことやったんか。辛い思いさせてたんやなぁ。うち、ほんまにあかんなぁ。…ごめんなさい。」
最後の「ごめんなさい」は、いつもは堂々としている姉様をなんだか弱々しく感じさせた
姉様の腕の中でひとしきり泣くと、ハンカチを目に当てた有馬様が皆に声をかけた
「うるっときちゃうね〜。素晴らしい姉妹愛だ。グスッ。
さぁ皆、無悪討伐の任務は後日編成して依頼する。今日はこれでお開きだ。
美黎ちゃんを助けるために、無悪討伐に備えてくれたまえ！」
「はい！！」「了解っス！」「やってやろうじゃねぇか。」「了解した。」
一斉に十二天将の皆さんが返事をする
その光景に、私は世界で一番の幸せ者だ、と顔が綻んだ
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彩野(プロフ) - 葉桜さん» いいですね…。私は早生まれゆえ、誕生日はまだまだ先だから羨ましいです！ (2017年11月13日 19時) (
レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
葉桜 - 私 お誕生日でもらいました (2017年11月13日 19時) (レス) id: e68b0f2156 (このIDを非表示/違反報告)
彩野(プロフ) - そうなんですか！月曜日に買いに行く予定なんです！超美形…、めっちゃ気になる… (2017年11月4日 21時) (レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
ハロハロ(プロフ) - そういえばこの間出た１３巻の最後の方の次巻予告で無悪が出てきましたね。凄い美形 (2017年11月4日 20時) (レス) id: e0ea4177aa (このIDを非表示/違反報告)
彩野(プロフ) - ライカさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年10月25日 18時) (レス) id: d41b0db63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩野 | 作成日時：2017年8月7日 16時
