キミとぼく 2 (ページ6)

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繋いだ手から 6 ページ6

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｢泣かないで...｣

頬に手を添え、涙を拭われて初めて、自分が泣いている事に気づいた。

｢ごめんね｣

やめて！

そんな “ごめん” 聞きたない！

これ以上紫耀の話を聞くのが嫌で、必死に首を横に振った。

｢やめて...嫌や...｣

｢廉？｣

｢紫耀と別れるなんて絶対嫌や！｣

｢わ...っ、｣

紫耀にいきなり抱き締められる。

気づけば大好きな腕の中にいた。

｢別れない。俺は何があっても廉を手放すことは絶対しない。｣

力強くそう言われ、紫耀が本当にそう思ってると分かり安心した。

｢何か悩んでるんだろ？｣

｢え...？｣

｢様子、変だったから。さっきは勢いで色々言っちゃってごめん！何かに悩んでたんだよな。気づいてやれなくて、ごめん...｣

どこまで優しいんよ...

｢紫耀は何も悪ないよ。俺の方こそ急に怒ってごめん。｣

｢ねぇ、廉。何に悩んでるのか教えてくれない？｣

紫耀の真っ直ぐな瞳を向けられ、気づけばポツリポツリと心の声が吐き出されていた。

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