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打ち上げ花火4 ページ4





花火も終盤に差し掛かってきて、 小さな花火ばかりが打ち上がるようになってきた。




今年も 間に合わんかったか...





それだけ忙しく仕事があるのは嬉しいことやけど...







せめて、どこかで君も同じ花火を見ていてくれたらな...









そんな事を 寂しく思っていると ベランダのドアが開いた。





少し息を切らしながら立っている君。


急いで来てくれたんだ と嬉しくなる。





「ただいま、廉」




そう言って君は微笑んだ。





美しいその笑顔を見ると 俺はまた君を好きになる。





『おかえり』




俺がそう言うと 何も言わずとも 互いに視線を花火に移す。





「あーー!今年も間に合わなかった...」



『まだ終わってないで?間に合ったやん!』


「違うよ!1番盛り上がるとこ 廉と見たかったのに...」







そんな事を 少し不貞腐れながら言う。







こうやって 君が来てくれただけで 俺は十分 幸せなんだよ。






そんな事 口に出すのは恥ずかしいから、君の手をそっと握る。


すると、握り返してくれる君。



それが嬉しくて ギュッと握り返す。






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作者名:ゆうき | 作成日時:2019年10月8日 1時

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