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君の存在8 ページ21
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｢えっ......｣
気づけば、廉が 歌の途中で泣き出した。
えっ...
うそ...
どうしよ...
普段泣かない廉だから、なんて声を掛けたらいいのかも分からない。
狭い部屋には、俺たちの歌と泣き声だけが響いてた。
｢...っ...ごめん......｣
俺が沈黙していると 廉が謝った。
泣かないで......
廉には いつだって笑っててほしいのに...
ねぇ
2人の間に何があったの？
なんで廉を泣かせるの？
なんで苦しんでる廉に寄り添ってあげないの？
言ってやりたいことは山ほどあったけど、
今はただ......
廉の隣に行き、震える肩をそっと抱きしめ 濡れた頬を指で拭った。
｢大丈夫だよ。俺は いつだって廉のそばにいるから。涙が止まるまで 泣いてていいよ。｣
廉には 笑っててほしいから。
廉が ほんとに笑える時が来るまで、
俺が 廉のそばにいるよ。
その涙が止まるまで、
俺が その悲しみの1番近くにいるよ。
それが たとえ
あの人の代わりだったとしても
ずるい事だったとしても
廉の悲しみに寄り添っていたい。
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作者名：ゆうき | 作成日時：2019年10月8日 1時
