キミとぼく (ページ20)

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君の存在7 ページ20

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運ばれてくる料理を食べながら仕事の話をする。

仕事の話も大事だけど、今日廉を誘ったのは仕事の話をするためじゃない。あの人のことで悩んでる廉の心を軽くしてあげたかったから。

もっと俺のこと頼って。
俺がそばにいること忘れないで。

そう伝えたかったから誘ったのに...

本題を切り出すタイミングを掴めずにいた

｢あっ、俺たちの曲だ！｣

店内に流れ出した俺たちの曲。
賑やかな雰囲気に似合わない、しんみりとしたラブソング。
恋する2人がそれぞれの夢を追うために別々の道を歩む、という歌。

｢自分たちの曲が流れるなんて嬉しいね～｣

デビューして間もないのにこうやってお店とかで自分たちの曲を流してもらえるっていうのは、すっごく嬉しい。

廉も喜んでるかな、なんて思って見てみると思っていたのとは違う、淋しげな顔。

なんで...？

さっきまで、あんなに楽しく笑いあってたのに...

また...

紫耀......？

せっかく俺が笑顔にしたのに、紫耀のせいでまた辛そうにする。

結局、紫耀には叶わないの？

俺じゃ...ダメ...？

......“年下” だから？

あと3ヶ月早く生まれてたら、

廉より早く生まれてたら、

今頃何か変わってたのかな

年下扱いもされなかったのかな

もっと頼ってくれてたのかな

俺にも甘えてくれたのかな

好きに、なってくれてたの...かな...

叶いもしないタラレバを何度も繰り返す。
もう何度目だろう。
廉のことを好きになったあの時から、数え切れないほど運命を恨んできた。

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