・ ページ50
「JUNGKOOKさんが良いんです。」
僕の肩を小さな手で掴みながら上目遣いをするAさんから目が離せない。僕が求められている理由はわからないけど!こんなの誰だって勘違いしちゃうでしょ!?
思わずごくりと自分が生唾を飲んだのがわかる。
「あの…!」
冷静に考えられず、思わず僕の口から言葉が出る。しかし、その瞬間。
プルル__!
僕の言葉を遮るように大音量で鳴るAさんの携帯。Aさんは驚きながらも画面を確認し、慌て始める。
「あ、収録…!」
その言葉で僕も今が収録前の空き時間だったのを思い出す。僕も携帯を取り出せばヒョンたちやマネージャーから大量のカトクが送られてきている。
『俺たちのマンネはお使いすらまともにできないのか。』
『今日の収録はジョングギお休みか…。』
『あの、本当にグガ収録参加できなくない?』
上からシュガヒョン、ホビヒョン、ジミニヒョン。やばー、と思いながらトーク画面を見ていると新しいメッセージが1つ。
『ジョングガ。後5分で来ないと収録には出れないし、夜ご飯もなし。』
マネージャーから最後の警告とでも言いたげにシンプルな一言。
「よ、夜ご飯なし…!?」
別れの挨拶をするために反射的にAさんを見れば顔面蒼白。
「え!?大丈夫ですか!!?」
硬直してしまっているAさんの携帯を失礼ながら覗き見すれば、マネージャーさん?とのカトクのトーク画面。
『Aさん!?後10分ですよ!』
『不在着信』
『不在着信』
『不在着信』
あーAさんも同じ番組の収録だし、時間ないのか。靴もヒールで走りにくそうだし、歩いてだとここからスタジオまで10分程…。僕は革靴だけどヒールじゃないし頑張れば…。
いや、1つだけ間に合う方法が…しかしそれは失礼では!?でも今はそんなこと言ってられない…!!?
「Aさん…収録に遅れるのと間に合わせるのだったらどっちが」
「間に合う方法があるんですか!?」
そう泣きそうな目で問いかけてくるAさんに、僕は覚悟を決めた。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←・
1061人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まちおか(プロフ) - りおん。さん» ありがとうございます!続きも頑張って更新するので応援、よろしくおねがいします! (2022年5月12日 0時) (レス) id: cf9672e178 (このIDを非表示/違反報告)
りおん。(プロフ) - いつも続きをわくわくしながら読ませてもらってます…!これからも応援してます! (2022年5月1日 22時) (レス) @page11 id: 5ba492e76b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まちおか | 作成日時:2022年4月10日 20時