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6話「第二の住人」 ページ6

『……寒い』





らっだぁさんが部屋から出ていった数分後。



急に寒くなり始めた。



確かにそろそろ冬に入る頃と言ってもこの寒さはおかしい。



私がジュースを買いに行った時間帯は夜だったがこんなに寒くなかった。



腕を見ると鳥肌も立っていた。



……素直に寒い。





{ふぅ〜ん……あんたが今回の生贄?}




『えっ、?』





どこからともなく声が聞こえた。



きょろきょろと辺りを見渡してみるもそれらしい人はいない。



え…?じゃあどこから…?





{前だよ、前。こんなのも見えないの?}




『前……?…ひっ、!?』





そこにはフワフワと浮いた可愛らしい幽霊がいた。



白い体、そしてこれまた特徴的な緑色の魔法帽。





{災難だね。あんたも。俺らの為に生贄にさせられて}




『…同情ですか?』




{まさか、するわけないでしょ。たかが生贄に}




『………あなたは誰です、か?』





同情かと思ったが返ってきたのは冷めた一言。



やっぱり、予想はしていたけどこの人も化け物なのか。





み{俺は緑色。この館に住む狼男}





狼男……?



だけど私の目の前にいるのは可愛らしい見た目をした幽霊。



耳や尻尾なんてものは見当たらない





み{…目の前の"これ"が俺だって思ってるでしょ}




『えっ、』




み{なわけないでしょ。これは俺の使い魔。これが本体なわけないでしょ}





使い魔、これを通して私の様子でも見ているのか。



本体の緑色さん、はどこにいるのか。



まずこの館の構造すら知らない、から。



この部屋以外の構造はわからない。



構造位は知っておきたい。逃げるためにも。





み{…あんた、逃げようとか考えないことだね}




『…っ、!』





まるで見透かしているかのようにそう言ってくる緑色さん。





み{人間って単純な生き物だよね。考えてることがすぐに分かるし、すぐに顔に出る。

そんなんでよく地上を征服してるもんだよね}





そう言ってくる緑色さんに、ぐうの音も出なかった。

7話「館の構造」→←5話「攫った理由」



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オレンジ - この作品めちゃめちゃ好きで更新楽しみにしてました…!!戻ってきてすごく嬉しいです。更新無理のない程度に頑張ってください…! (2020年9月13日 1時) (レス) id: 6a7e1ae822 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ教3 - 超おもしろいです!!更新頑張ってください! (2020年1月25日 17時) (レス) id: 9184950dc8 (このIDを非表示/違反報告)
たかーいお茶 - まず初めに、おかえりなさい!このお話はらっだぁ運営さんのお話の中で一番好きだったので、更新が止まった時はすごく心配しました。でも、リメイク版としてまた、戻ってきてくれてとても嬉しいです!更新頑張ってください!おうえんしてます! (2019年12月1日 0時) (レス) id: 5d07d85bff (このIDを非表示/違反報告)
白夜・ラァ〜さん(プロフ) - はぁ〜…すきです。 (2019年11月23日 19時) (レス) id: 6fdd4646a0 (このIDを非表示/違反報告)
海色(プロフ) - 占ツクにハマって一番最初に見た作品でした!リメイク版すごい嬉しいし楽しみです!あと、コンちゃんは、みどりくんのことみっどぉって言ってませんでしたっけ?(最近見てないから、あやふや) (2019年11月22日 19時) (レス) id: 9e704bca40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天使匠 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年11月9日 13時

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