507話です ページ19
『では最後に一つだけ勝負開始後は一切部外者の外部からの干渉を禁止します。特殊弾もしかりです』
チェルベッロの言葉にリボーン先生は了解したと言った。刹那、リストバンドからドゴォンという破壊音が聞こえた。ハッと顔を上げる。
「つ……な……？」
ポツリと漏れた声はいつにも増して掠れている。ああ、体全体が熱い。先ほどよりも意識が朦朧とする。
けどツナが何かしらの攻撃を受けたことは今破壊音で知っている。心配の色が私の声に滲んだのだろう、ツナは大丈夫だと小さな声で答えた。
『ユキ、オレは大丈夫だから』
そっか。大丈夫ならいい。けどまだ始まりの合図もでていないのに攻撃するなんて……XANXUS、なんて卑怯な。だが戦闘においてよーいどんで始まるとは限らない。ツナ、油断は禁物だ。そう声をかけたいのにはくはくと口から出るは荒々しい息だった。
『XANXUSは片手間に戦える相手じゃねーぞ。6人の守護者を救出しながらの交戦は命とりだ。まず………』
『わかってる』
何か言おうとしたリボーン先生だが、その先は言われなくてもわかっているのか、ツナは言葉を遮った。
『先にこいつを片付ける』
『それでは大空のリングXANXUS VS.沢田綱吉。勝負開始』
その言葉を最後に、私の意識は途切れた。
＊＊＊
熱い。
まるで人体発火にでもあったような感覚に私はただ悶えていた。視界は目を閉じているため、暗い。けど目を閉じていても明暗はわかる。今目蓋の向こう側は漆黒、つまり真っ暗闇だ。
いやだ。こんなところにいたくない。でも身体が言うことを聞かない。
いやだ、いやだいやだいやだ。死にたくない。
誰か助けて……
ーMiserere luminisー
ふっ、と聞き慣れない言葉が耳を打った。それと同時に目蓋の向こう側が光に溢れる。
うっすらと目を開けるとさらりと風が頬を撫でサワサワと大きく揺れる桜の木が目に瞳に映った。
一瞬、ここがどこだが分からなくなったが、すぐにここは私の精神世界だと考えついた。なんせ物凄くデジャヴを感じるから。
二度あることは三度ある。とはまさにこのことを指すのだろうか。……ということは、だ。今までの経験とデジャヴ感から察するに後ろから影を差している人物は振り返らなくてもわかるだろう。
「stai bene?」
「……っ、はっ？」
一瞬何を言われたのか分からず聞き返す私に彼、いやアルジェントさんは少しバツの悪い顔でわりぃと謝罪した。
「つい癖でな、イタリア語だ。気にすんな」
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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