252話です ページ29
「ユキ、ちょっと付き合って」
「……はい？」
夏休み真っ只中の8月某日。そう(窓から侵入してきた)恭弥さんに言われ(無理矢理)連れてこられたのは並盛神社だった。
ワイワイと賑わっている今日は夏祭りらしい。あちらこちらで出店がある。そういえばツナがランボ達を連れてどこかへ出かけたところを見た気がする。
なるほど。今日が夏祭り当日だったなら納得だ、と軽く頷いていると隣から只ならぬオーラを感じた。
恐る恐る隣に立っているであろう彼に目を向けてみると、現在進行形で機嫌が急降下している彼がいた。
思わずひっと悲鳴をあげてしまったのは仕方がないと思う。
「あ、あの…恭弥さん？」
「……何」
なんでそんなに機嫌が悪いの？と敢えて口に出さずともわかるだろう。
“祭り”と聞いてその場所に人が集まらないわけがない。人が集まるイコール群れになっているという謎の方程式が彼の中でできているのだろう。
ああ、なんでわざわざ群れに飛び込むようなことをするのかと疑問に思っていると、心境を察した彼は目を細めこう言った。
「風紀委員会は慈善活動やボランティアじゃないから金を取らないわけじゃない。その活動費としてこの夏祭りで出店する店々にショバ代として5万とるのさ」
「……なるほど。ですが何故私も？」
確か今日は土曜日。休みのはずだ。首を傾げる私に恭弥さんはサラリと告げる。
「人手が足りないから」
その言葉を聞き私は肩を落とす。粗方だが想像がついてしまったからだ。
毎度のことながら何故日々感じたストレスを
恨めしそうに彼を見やるが、彼は気にした様子もなくどこ吹く風である。反省の色など全く、いや全然と言っていいほどない。
風紀委員からしてみたら迷惑な話だ。何せ自分達はストレスの捌け口にされているのだから。可哀想に。
ここにはいない彼らに心の中で合掌して…ふと思った。そういえば綾はどうしているのだろうと。
「恭弥さん。綾は何をしてるんですか？」
「……出店らのショバ代回収に回ってるはずだけど」
あたかも当然だというかのように答える恭弥さんに、私は
彼女はきっと…いや絶対、確実に風紀委員不足だからという理由で駆り出されたのだろう。今日はのんびりと家で本を読みながら過ごそうとしてたのにぃいいと言う綾の嘆きがどこからか聞こえてきたような気がした。
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夜野兎(プロフ) - あーさん» まじですか笑笑。なんとなくで思いついたものを詰め込んでみたらこうなりました！！コメントありがとうございます！！ (2017年11月23日 15時) (
レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
あー - 表紙絵がうけますwww (2017年11月23日 10時) (レス) id: 39cc4c9138 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - にゃーさんさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2017年11月12日 9時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
にゃーさん - 面白いです。
更新頑張ってください。 (2017年11月12日 1時) (携帯から) (レス) id: bef68917c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 扇華→さん» コメントありがとうございます！！頑張って更新したいと思います！！ (2017年11月9日 8時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜野兎 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2017年11月9日 0時
