アリアドネの糸 (ページ3)

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kygk ページ3

(⚠️似非関西弁)

日曜日、時計の針はもうすぐ午前9時を指そうとしている。

そろそろ起きなければと思わない訳では無いが、
どう頑張ろうと体に力は入らないし、どんよりとした天気のせいか心の中はもやもやしたまんま。

こういうのを世間の人はやれ気力の問題だとか、やれ甘ったれてるとか言うんだろうけど、そんなことを言っているから人は気を病むんだ、と心の中でひとつ悪態をついた。

ぼうっとする意識の奥で、彼の低く心地のよい声が響く。

「A、そろそろ起きや、9時やで」

「うぅ、、んー、、、ぐぅ」

だめだ、どれだけ頑張っても口からこぼれるのは情けない声ばかり。

「コーヒーできてんで、ええの？」
「うーん、、、うん、」
「それはどっちなん？」
「あー、、、むり。」
「なに？反抗期？」
「ちがう、、、おきんのきつい、さきいいよ」
「ん、そう。」

彼が部屋を出たのを認識すると、私は重力に対抗するのを諦めて再びベッドに沈む。
秒針が時を刻む音を聞きながらしばらくの間ごろごろとしていれば、再びドアが開く音がして、本とマグカップを持ったかざとくんが入ってきた。

「反抗期の子には寄り添ってあげんとな」
と零すと、ベッドの隣に入ってきて本を開く。

「はんこうきなんかじゃない、、」
「反抗期の子こそそうやって言うんです」
「、、、きにしないでいいって、いったのに」
「ええやん、こっち居させてや。
起きれそうになったら一緒に部屋いこな」

そうか、かざとくんがそう言うなら、もう一眠りしてもいいよね。
と思うと、自然と瞼は下がっていった。

再び瞼が開いたのはその約1時間半後。
その頃には少し天気も回復してきていて、寝室にも柔らかく光が差している。

小さく身動ぎすると、それに気づいたのか彼がゆっくりと本から視界を上げる。

「お。おはよう」
「ん、、おはよ」
「今度こそ起きれそう？」
「んー、おきる。」
「よし、ええ子やな。起きよか。」

まだ覚束無い足取りでリビングへ向かえばほろ苦い香りがして。
いつもより少し高くなった太陽のもと、2人でコーヒーを飲みながらゆっくりする。

「かざとくん、こういう時の扱い上手いよね」
「まぁ、子どもの扱いは一応慣れてるからな」
「え、なに、隠し子？」
「ちゃうわ、長男やねん。下もちっちゃいし。」

そう言って彼はちょっと自慢げに笑った。

爆速雑書きすみません。