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『…前に私が倒れたとき…悟先輩
たくさん気にかけてくれたじゃないですか

呼び出したつもりだったのに
3時間もずっと医務室の前で待ってくれてたらしいですし…』


五条「!」


『私が辛かったとき
知らないところでそんなに心配してもらえてたんだって思うと

泣きそうになるくらい嬉しくて』




これは本心だった


私の、心の底からの感謝だった



あなたは

あのときのことを覚えているだろうか




五条「…おおげさだろ…」


『大げさじゃないですよ

…それで私、決めてたんです

もし先輩が辛いときは
今度は私が先輩の力になろうって』


五条「!」


『それができなくても
せめて傍にいようって、決めてたんです』




たとえ望まれていなくても


一人でいるよりかは

きっと、ずっといいから




『辛いこととか、
悩みがあるなら言ってください

…私じゃダメなら
傑先輩とか、硝子先輩でもいいですから

とにかく一人でかかえこまないでください

先輩がひとりで苦しんでるのは…いやです』


五条「……」




汗で濡れた先輩の髪を左右にかき分ける


先輩の頬が赤いのは

熱のせいだろうか



わからないけれど


なぜか彼の頭を撫でる私の手は

最後まで拒絶されなくて



むしろ




『(もう大丈夫そうかな…)』




そう思って手を離しかけたそのとき


先輩のあつい手に引き止められた




五条「…だ、め…もうちょっと…」


『!』




吐息まじりの声に心臓がはねる




『で、でも、そろそろおかゆ食べないと…』


五条「…そばにいるって、いった…」


『!!』




子どもみたいに泣き出しそうな顔で

先輩が私の手にすがる


それがかわいくて、愛しくて




『………はい、そうですね

私は傍にいます

だから…泣かなくて大丈夫です』


五条「…?ないてねえよ…」


『…はい、そうですね』




手を握り返すと

安心したように目を閉じるから


それにまた心臓がしめつけられて



どうあがいても


私は彼を嫌いになれないのかと痛感した

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:ラブコメ
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街角のドーナツ屋(プロフ) - ゆずあさん» わあぁめちゃくちゃ嬉しいですありがとうございます😭💓ストックはたくさんあるので是非書かせていただきます!!また機会がございましたらご覧いただけますと嬉しいです🥺✨ (2023年2月10日 0時) (レス) id: b8e4da7f04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずあ(プロフ) - 完結ありがとうございます!最後まで楽しませていただきました😳💕悟のおバカな可愛さにもキュン💓なのですが、最後の七海のお話が個人的に刺さりました。またいつか呪術のお話を書いて欲しいなぁと思っています😌🌸 (2023年2月9日 21時) (レス) @page50 id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
街角のドーナツ屋(プロフ) - なかじーさん» ありがとうございます!少しずつですが更新していきたいとおもいます✨ (2022年12月9日 11時) (レス) @page21 id: 2c7b5feb18 (このIDを非表示/違反報告)
なかじー - 大好き (2022年11月10日 19時) (レス) @page20 id: cda9a90c6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:街角のドーナツ屋 | 作成日時:2022年3月6日 12時

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