先輩が演技している２【五条悟】

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『…よし

悟先輩、報告書書き終わりましたけど…あれ』




伸びをして隣をみると


悟先輩は机に突っ伏して寝てしまっていた



規則正しい寝息がきこえてくる




『(…疲れてたのかな)』




真っ白な髪とまつげが


夕陽に照らされて

目がつぶれそうなほど眩しい



絵画のようなその光景は


しばらく私の目を離さなかった





窓から入ってきた生ぬるい風が


赤の混じった白をゆらす




穢したくないと思いつつも


触れたい、


その欲が勝って



おそるおそる


その髪を触った





『(うわ…ふわふわだ…)』





ずっと思ってたことだけど


やっぱりこの人は同じ人間じゃないかもしれない



どこかの国の妖精…




『ふふ、なに言ってんだ私』




ふわふわした髪の触り心地は最高で


意図せず頭まで撫でてしまう



それに気づいて手を離そうとしたけど




『！』




寝てるはずの彼の顔が


どこか嬉しそうに綻んだから


もう一度優しくなでた




無垢な寝顔に


心臓がきゅぅ…としめつけられる




きこえてしまうかと思うくらい


心臓がうるさくて、痛くて





"「とっ、ともだち…って

そういうもんじゃねえのっ…？」"





たとえ"おともだち"と思われていたとしても


それでも




目の前のその人が


何よりも愛しかった





『…帰ってきたら、全部話しますから』





だから


今は


どうか____

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