独占欲の強い犬 ページ39
「じゃあ、また明日学校で」
「うん」
ヤンくんはお店の裏手まで送ってくれて、本当にジェントルマンというか学級委員というか…
「間違いなくデビュー圏に居るだろうな」
お嬢様扱いみたいで嬉しくなってそんなことを呟く。
「どういうこと？」
「うわっ、びっくりした」
真後ろに西村力。
心臓止まるかと思ったよ。
「今日はオーストラリアくん…じゃなかった、ジェイクヒョンに会いたいとか言って。いまは別の男と帰って来ちゃってさ」
「オーストラリアくんってジェイクさんのことだったの」
「オーストラリアから来たから」
そのまんまかよ。
失礼にも程がある。
「そうだ、犬飼うことなったの。先に別宅に居るんだけどね」
「は？」
「それで、私と力くんもそこに住むことになったんだけど…嫌？」
「え？どういうこと？？？」
今日の出来事(ヤンくんの話以外)を力くんに説明しながら家の中に入る。
「それでジェイクヒョンと連絡取りたかったの？それだけ？」
「そうだよ、それだけだって」
手を洗ってお風呂に入る準備して、冷蔵庫からお茶を取り出すまでずっと付いてくる力くんにちょっと引きながら。
「なーんだ。別に良いよ、僕はAちゃんと一緒なら」
「でも事務所から遠くなるよ？帰りも疲れてるし少しでも近いほうが良いんじゃないかなー？」
なんて誘導尋問みたいなことを言ってみるけれど。
「別に。踊れればどこでも良い」
そんなカッコいいこと言われると私の愚痴がとんでもなくダサくなるじゃないか。
「犬は？好きじゃないんじゃない、同族拒否みたいな感じで」
でっかい犬だからね西村力。
「犬は実家で飼ってて大好きだよ。ドッグカフェ行きたいなーって思ってたし」
「はい、負けました」
もういいや。
ここまで全て流れに乗って来て悪くはなかった。
西村力という大きな犬と暮らすのもきっと神様が与えた試練なんでしょうね。
『ヤン・ジョンウォン』
突然、カトクの通知音が鳴り響く。
これは明らかに通話の通知音だな…
「あ、男から電話だーやらしー」
「何その言い方…ヤンジョンウォンは誰よりも健全だわ」
「こんな時間に掛けるなんて健全なわけない！」
後ろでなんか文句言ってるけど無視して、通話ボタンを押した。
「もしもし」
「早速掛けちゃった。元気？」
こんなにヒーリング効果のある男子、誰よりも健全でしょ？
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eng(プロフ) - 依鈴さん» わーありがとうございます！嬉しい！更新もっとがんばります^ ^ (3月3日 3時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - すごく面白いです！！毎日更新楽しみにチェックしてます！笑 頑張ってください！ (3月3日 2時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年2月25日 8時
