ワンコ少女 ページ37
「お祖母ちゃん、ジェイクさん。この子の面倒見てくれてた」
「あーありがとね、助かったよ」
「いえ…でもどうするんですか、この子」
お店の裏口の前で私とジェイクさんとお祖母ちゃんで一匹のワンコを取り囲む。
ワンコは不安そうに私たちの顔を見ていた。
「どうしたもんかね…誰か引き取り手が付くまではウチで面倒見るけど…」
「けど？」
「飲食店やってると動物飼うってのは厳しいんだよ、保健所に何言われるか分からないし…お客さんの中にはあまり良い顔しない人も居るから」
うーん…としか言いようがない。
確かに猫のいるカフェなんかでも徹底的に衛生面に気を配ってるからな。
でもウチの店でそこまで気を配るとなると少し厳しいかも。
せめて自宅と店が別なら問題ないんだろうけどな…。
「ボク、やっぱり連れて帰ります」
「え、でももうワンちゃん居るんじゃ」
「引き取り手が見つかるまで、なら、］
歯切れの悪い言葉にお祖母ちゃんはため息をついた。
「仕方ないね」
「え、お祖母ちゃん？」
まさか保護センターに連れて行く？
「この店とは別に、お爺さんの親戚が残した家があるんだよ」
「えっ」
するとお祖母ちゃんは徐にしゃがんで、足元で大人しくしているワンコを撫でた。
「そんなに遠くもないし、Aの学校も近いから。犬はそこで飼おう」
「…えっ？ちょ、待って待って」
突然過ぎる展開に頭がついていけない。
「夜、ニキとAはそこに帰りなさい」
「は？お祖母ちゃんは？」
「私は店があるもの。ここに住む」
えーっと？
お祖母ちゃんはお店のある自宅に残って、私と力くんは別宅に住む。
そしてお店の手伝いがある時間はここに来る。
その後、夜は別宅に私と力くんが帰る…？
「そういうこと？」
「そうだよ」
「え、何で」
「ありがとうございます！」
私が反論しようとすると、横からジェイクさんの手が伸びてお祖母ちゃんと握手する。
「ボク、沢山通って面倒見ます。犬のことは慣れてるんで任せてください」
「お、それなら安心だね。頼んだよ」
「ままままま待って」
住むのは私、飼うのも私なんですけど？
「ニキヌナ、大丈夫。任せて。ボクがなるべく毎日通うから」
「えーっ…」
「ニキにはアンタから説明して置いてね」
よく考えたらお祖母ちゃん、私に丸投げじゃないか？
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eng(プロフ) - 依鈴さん» わーありがとうございます！嬉しい！更新もっとがんばります^ ^ (3月3日 3時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - すごく面白いです！！毎日更新楽しみにチェックしてます！笑 頑張ってください！ (3月3日 2時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年2月25日 8時
