放課後の美少年 ページ32
午後になって今日の授業が全て終わるとヤンくんはすっ飛んで帰って行った。
「自主練を早めに終わらせて、レッスン終わったらすぐ帰れる様にするから」
何で律儀な子なんだろう。
私のテキトーに決めた約束をちゃんと守ろうとしてくれて…
お祖母ちゃん子は正義だわ。
私も見習わなければ。
「あ、留学生」
下駄箱の前で靴を履いてると、たまたま通りかかったソヌ先輩が私に気づいた。
「Aですってば」
「言いにくいんだよねー日本語の名前って」
昇降口を出てソヌ先輩は私の前に立つと、近づいて顔をまじまじと見つめる。
「え、ちょ、何ですか？」
「なんかいいあだ名ないかなーって」
「いや普通に名前で呼んでくださいよ」
するともっと顔を近づけてきて、その瞬間バチっと目が合った。
「うわー綺麗な目、吸い込まれそう」
色素が薄くてつるんとした瞳に見惚れてしまった。
「ちょ、ちょっとー！」
するとソヌ先輩が満面の笑みで私の腕をバシバシ叩く。
華奢な割には結構痛いよ、先輩。
「何そのキャッチフレーズ！嬉しいんですけど！」
「キャッチフレーズ…」
私の思わず出た感想がお気に召した様でソヌ先輩は私の腕を組んで満面の笑みを見せてくれる。
「Aっていい子だよね、実は最初からそう思ってたんだよ僕」
「えっ」
「仲良くしよー、あ！ミンチョ好き？ミンチョ」
表情がコロコロ変わって見てて飽きないな。
ただブチ切れした時の顔は反動で別人かの様にめちゃ怖いんだけど…
「ミンチョって何なんです」
「ミントとチョコ」
「あーチョコミントのことか。好きですよ」
「本当に？あー嬉しい、やっと仲間見つけた！」
腕を掴んでブンブン振り回してくる。
ねぇ、私より乙女な男子を初めて見たかもしれない。
「今度ミンチョパーティーしようよ」
「ミンチョパーティー？？？」
「色んなところからかき集めて好きなだけミンチョ食べるの♥」
めちゃくちゃ放課後の女子会感。
「Aは来るだけでいいよ、僕が全部セッティングしてあげる」
「ジェイ先輩とかヤンくんは？」
「あの子達は反ミンチョだから呼ばなーい」
ソヌ先輩のニッコリフェイスがいとも簡単に崩れる。
「良いじゃんAと僕2人で。楽しいよー絶対！」
「パーティーかぁ」
「カトク交換しよ、日にち決めたいし」
そうして私のカトクの連絡先になぜかソヌ先輩の名前が増えました。
「何これ」
あとカトクのアルバムにソヌ先輩のセルカも大量に増えました。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» わーありがとうございます！嬉しい！更新もっとがんばります^ ^ (3月3日 3時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - すごく面白いです！！毎日更新楽しみにチェックしてます！笑 頑張ってください！ (3月3日 2時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年2月25日 8時
