ニキフン同盟 ページ29
「やったロックかかってない」
「ちょっと勝手に見ないでよ」
「これ、カトクのアプリ」
私のスマホを男子2人に取られ、その上中身まで暴かれようとしている。
おい、それは不正アクセス禁止法の疑いだぞ！
「全然友達居ないじゃん」
「うっさいなー日本ではLINE使ってんの」
「あっ、ヤンジョンウォン！」
韓国語が出来る韓国人のソンフンさんにヤンくんの名前はすぐ見つかる。
「なになに"今日楽しかったね？"」
「声出して読まないでよ」
「何したんですか、ジョンウォニと」
「何もしてませんよ」
多分ヤンくんが楽しかったのはジェイさん達と合流した後のことだろうし、カトクの交換だって友達居ない私に気を遣ってくれた学級委員の使命から来てるんだと思う。
「ジョンウォニって誰?」
「ニキはまだ会ってないのか」
「うん。オーストラリアくんしか仲良い人居ない」
「オーストラリアくん…？」
謎の人物が出て来たぞ。
名前で予測するに外国人っていうのは分かるけど。
「ジョンウォニは他の大手事務所にスカウトされて来た…ホラ、ヒスニヒョンとよく居る」
「あー」
ヒスニヒョン…？
また知らない名前が出て来たけど、力くんが一発で分かるところを見ると有名な子？
「ジョンウォニは良い子だけど油断しないでね」
「え？何で？悪い子なの？？？」
ソンフンさんは私の手を取るとその上にスマホを置いて返してくれた。
「接するとみんな好きになっちゃうんです」
「何それ、魔性の男過ぎる…」
「練習生も先生も、ジョンウォニを嫌いな人1人もいないから」
「ふーん、今度こっそり声掛けてみようかな」
力くんはそう言うとテーブルにあったグラスに口をつけお茶を一口飲む。
ソンフンさんも自分の席に座り直す。
「確かに、一瞬…彼氏にするならこんな人が良いかなーって思ったりした」
私の言葉に力くんは口からお茶を吹く。
ソンフンさんは急に激しく咳払いをした。
「Aヌナ、明日退学届け出して」
「ウチの高校に来ません？僕が立派なスケーターに育ててあげます」
なになに急に顔が険しいんですけど、2人とも。
「ジョンウォニに釘刺しておかなきゃな」
「僕はAヌナにこれ刺して店から出れない様にする」
「ヌナじゃないし、人に箸を向けるんじゃない！」
ああ、何となくせっかく出来たお友達がもう居なくなりそうな予感…。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» わーありがとうございます！嬉しい！更新もっとがんばります^ ^ (3月3日 3時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - すごく面白いです！！毎日更新楽しみにチェックしてます！笑 頑張ってください！ (3月3日 2時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年2月25日 8時
