がんばれ練習生 ページ14
「ここのモールに死ぬほど韓国料理店があるみたいですよ」
「そうだったんだ、ここら辺詳しくなくて…気付かなかった」
さっきの店員さんに教えてもらった大きなモールへジェイクさんを連れてった。
「ありがとう、店の場所と…アイスも！お店にも今度必ず行くから」
「ぜひ。あと力くんをよろしくお願いしますね」
「ヒョン、後でカトクする」
すっかり仲良くなっていつの間にか連絡先を交換していたことに驚いた。
「じゃあまたね！ニキとヌナ！」
「ヌナちゃーう！」
全く話を聞いてくれないまま満面の笑みを浮かべたジェイクさんは大きく手を振りながら店へと消えて行った。
それを見届けて力くんと私は同じタイミングで店を背後にして歩き始める。
「ヌナだと完全に思い込んでるね」
「そうだね」
「ヌナって呼んだ方がいい？」
「ヌナじゃないからダメ」
私が軽く睨むと力くんは笑った。
「何でそんなに嫌がるの」
「ヌナじゃないし、それに君は日本人でしょ」
「変なとこにこだわるね、Aちゃんて」
「こういうルールっていうのはね、最初が肝心なの」
私がそう言うとフーンと生返事をして力くんは私の肩に手を回した。
モールの近くは夕方になって客足が増えたのか人でいっぱいになる。
「あっち行こ」
逸れない様に力くんが私を人気の少ない場所へ誘導してくれてるようだった。
「そう言えばさ、キヌ・ソヌって人は知ってる？」
「誰それ」
「美少年の練習生？」
力くんは斜め上を見ながら考えている様子。
でも記憶の中にいないのか首を傾げた。
「美少年と言えば、フィギュアスケートの選手の人くらいしか知らないな…でも苗字はパクだったような」
「フィギュアスケーターがいんの？」
え、凄い。
なんかとんでもない大手の事務所なんじゃないの、力くんが所属してるとこって。
「その人はびっくりするくらいイケメンだよ。多分次にデビューするグループに必ず入るだろってみんな思ってる」
「へー」
「まあ、僕ももちろん入るけどね」
そう言って笑顔でウインクされた。
自信満々でそんなこと言えちゃうのがまだまだお子ちゃまって感じだけど。
「Aちゃんをファン1号にしてあげる」
「はいはい、ありがと」
「他のメンバーによそ見しないでね」
「デビュー決まってから言ってくれる？」
力くんは段々と肩を組んだ腕で体重を掛けてくるので、その腕をすり抜けて一歩先を歩く。
「デビューするもん」
「ファイティーン」
感情こもってないって怒られた。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» わーありがとうございます！嬉しい！更新もっとがんばります^ ^ (3月3日 3時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - すごく面白いです！！毎日更新楽しみにチェックしてます！笑 頑張ってください！ (3月3日 2時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年2月25日 8時
