演技やめてもいいですか？【呪術廻戦】

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その日、私は朗報を耳にした。









“幡森美夜と五条悟の婚約”










その事実に、思わず口角がつり上がる。







ああ、やっとだ。






私は歓喜の気持ちを抑えながら、とある部屋に向かった。







美夜「あら？ゴミじゃない。何よ、近寄らないでくれる？」






こんなクソみたいな性格をした義姉の部屋だ。






私は“ゴミ”と私を呼ぶ義姉に呆れる。本当に性根が腐っている女だ。自分が一目惚れした男と婚約する為に、義妹に悪役を演じろと言ってきたのだから。





だが、今日でそれも終わりだ。





「お義姉様、この度は五条様とのご婚約おめでとうございます」





そう頭を下げると、姉は笑みを浮かべて自慢げに話す。





美夜「ええ！悟様に似合うのは私しかいないもの。やはり悟様は私を選んでくれたわ。愛してるとおっしゃってくれたのよ！」





「……左様ですか」






いや、あんたの自慢話は聞きたくないわと心の中で呟きつつも、私は笑みを貼り付けたまま、話を進める。





「では、私という悪役は既に用済みですね」






美夜「…まぁ、そうね。悟様と婚約できたもの。ゴミに用はないわ」





そう言ってくれると思っていたよ。





私は彼女に本物の笑みを見せて、こう言った。






「では、演技やめてもいいですか？」

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