Engage Ring. (ページ39)

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廉くんに助けられて、

葵さんに励まされて、

不安だった気持ちも落ち着いた。

「なんやアイツ…笑」

いや、間違いないけど。笑

でも、あんな素敵な人、他にいない。

葵さんは私にとって

お姉ちゃんみたいな存在だと思ってたけど

それと同時に、尊敬する先輩。

憧れの存在でもある。

私もいつか、葵さんみたいに強くなりたい。

「Aちゃん、落ち着いた？？」

『うん。ありがとう、廉くん』

「Aちゃんは笑ってるのが1番やわ」

……っ、、、

また、胸がギューッと締め付けられる。

さっき、抱きしめてくれたこと。

守るからって言ってくれたこと。

Aって呼んでくれたこと。

廉くんの全部が、私の安心剤で

それと同時に、

全身に電流が走ったようにドキドキさせる。

もう、わかってる。

私は、廉くんが好き。

だけど今は、

目の前の仕事に集中しないといけない。

まずは、結果を出したい。

いつもそばで支えてくれる廉くんの為にも。

だからまだ、自分の気持ちを隠すつもり。

それでも…

それでもまた、、、

" A "

って、呼んでほしいな…

熱は少し下がりつつあったけど

明日もまた撮影があるので早めに布団に入る。

ベッドサイドには廉くんが居て

廉くんの左手は、私の左手に重なり

廉くんの右手は、私の頭を撫でてくれる。

……落ち着くなあ～

気が付けば、夢の中にいた。

.

.

.

.

.

__________A、好きやで…

夢の中で、

優しく、切なく、、、

そう呟く声は

私の大好きな声だった。

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