誰ですか、貴方達【超特急】Part2 (ページ44)

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村田祐基生誕祭③ ページ44

...目が合ってしまった。

『ゆ、祐基さん...』

「ユーキ...」

祐基さん、たまたま外に出ていたのだろう。ガッツリ目が合ってしまった。

...やってしまった...多分ブレスレットのくだりも見られていたであろうことから、何か勘違いが生じているに違いない

「...行ってこい」

『...え...？』

「このままだと気まずいだけだろ、今行け。

そんで渡せ、ほら、それはアンタにやるから」

そう言って私を立たせて外に追い出すようにやった拓弥さん

戸惑いながらもありがとうございました、とお礼を言って外に出た

「...そのブレスレット、俺とお揃いだから

...外すなよ」

そう言われたことも忘れ、私と目が会った瞬間走り去って行った祐基さんを追い掛け、自分も走り出した

.

『...っ、...はっ...祐基、さん...！』

何分か走り続け、彼を見つけて声を出したが

息切れがすごくてあまり大きな声は出なかった

「？.....え、そらさん！？」

それでも私の声に気づいて振り向いてくれた祐基さん...勘違いされたままなのは嫌で

『っ...ちが、違うんです...はぁ、拓弥さんは...』

「わかってる」

「...タクヤと付き合ってるんだよね？

ごめんね？邪魔しちゃったみたいで」

傷ついたような顔をしながら言う彼になぜだか自分の心も痛んだように感じた

『...っ祐基さん』

「な、何...？」

『...拓弥さんとは付き合っていません』

「え、でも」

『誕生日、おめでとうございます』

息を整え、祐基さんが発する言葉を遮り、ネックレスを差し出した

「...え？これ、...誕生日...え？」

『...今日、誕生日でしょう...

拓弥さんと選びに行ってたんです...私、祐基さんが何を好むのかよく分からなくて...』

今更になり恥ずかしさが込み上げ、思わず下を向きそうになった

だが、それは出来なかった