誰ですか、貴方達【超特急】

ご来店 ページ35

お昼時を過ぎてだいぶ席も空いてきた時





カラン、と扉が音を立て、新たなお客様が入ってきた




『いらっしゃいませ...こちらのお席へどうぞ...』




席へ案内し、水を出す






「...あれ、吉村さん？」




ふと名前を呼ばれ、そのお客様の顔を見る






『...え...？...あ、





村田さん...』




「わぁ！吉村さん！久しぶり！」




なんと、今接客しているお客様は二週間前、福田さん宅で出会った




村田祐基さんだった





『お久しぶりですね...

ここは、初めてですか？』




お客様も少ないし店員さん皆手は空いているから少しくらい大丈夫だろうと、



村田さんに話しかける









「いや、今日初めてだよ！」


友達に進められてさー！、そう言ってくれれば笑う村田さん






とても絵になる...






確かにここのカフェは全体的に顔面偏差値が高めだ

でも、それを上回っていると思う




...それは、彼が超特急だからなのか、



それとも...







「...さん！吉村さん！どうしたの？

どっか悪い？大丈夫...？」





いつの間にかボーッとそんなことを考えていたようで



村田さんに呼ばれハッとする





『あぁ、すみません...


村田さんに、少し見惚れてました...』




「え...」




『あ...』








つい、口が滑った...





自分の言った言葉を思い出し、今日に恥ずかしくなった







『〜っ！』




必死に赤くなっているであろう顔を隠す





「あ...吉村さん







顔真っ赤、可愛い」









...そんなこと言われたら、心臓持ちません...

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