孤独な怪物達3 〜冷タキ笑顔〜

冷たい彼奴は寂しがり（リクエスト） ページ11

鶴「水上〜、調子はどう？」

水「なんか怠い…寒い…俺もしや風邪？」

鶴「そうだね…絶対とは言わないけど
可能性は高いと思うよ？」

水「そうか…じゃあ俺もう少し寝てる…」

鶴「うん、おやすみ…」

ーーー

俺は、もっと別の生き方ができたのかな…。

俺が生まれてすぐに両親は離婚した。

父から虐待に近い教育を受けて、俺なりに
努力したつもりだったが認めてもらえなかった。

何度自分を責めただろう。

何度思い悩んだだろう。

どうやったら認めてもらえるのか、
考えても考えても答えは出なかった。

俺はその時点で失敗作だったのかもしれない。

失敗作だったから、父からも見放された…。


やがて俺は売られた。父によって。

父は俺を目障りだと嗤った。
それが悔しくて悔しくてたまらなかった。

“俺はお前を許さない…俺を捨てたお前を！”

誰からも大事にされず、誰からも愛されなかった…。

他人を信じられなくなって、鶴崎が差し伸べた
手すらも一度跳ね除けてしまった。

その時の彼奴の悲しそうな顔…見るに耐えなかった。

鶴崎はあの事を恨んでいるだろうか。
表に出さないだけで本当は…。

そんな考えが頭の中でぐるぐるとまわり、
いつの間にやら眠っていた。

冷たい彼奴は寂しがり→←熱になった姫

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