昏い過去 ページ22
川「あの人とは関わりたくない」
「あの人は何考えてるのか分からない」
「突拍子に意味不明な事言うし…」
ーーーーーーー
鶴「…だそうです、河村さん。あ、晩ご飯です」
河「お、カツ丼ですか。ありがとうございます。
にしても…酷い言われようですね。
単に和ませようと思って言ってるだけなのに…」
モグモグとカツ丼を食べながら話す河村さん。
川上はまだ距離があるし同じ食卓で食べるなんて…と一階で食べるのを拒み、河村さんは川上が一階行かないなら僕もと二階で食べてます。
鶴「まぁ、川上も辛い思いを数えきれないくらい
してるみたいですから」
河「と言うと？」
鶴「川上は親から暴力を振るわれて、
その後孤児院でもぞんざいに扱われて、
しまいには…」
河「研究所で化け猫にされて…ですか。
力に頼る事を覚えてしまって
本当に大事なものが分からなくなってしまった…。
ただ彼は性根から腐ってしまって
いたわけじゃないようですがね」
鶴「…と言いますと？」
河「同室だった伊沢ですよ。彼は愛情を知っていた。
力に頼る事、他人の命を奪う事は間違ってると分かっていた。伊沢は自分の正義で川上に進むべき道を導いた。
本当ならそれだけ酷い扱いを受けていた
川上はもっと早い段階で壊れていたでしょう。
ところが伊沢がそれまで力と痛みに
支配されていた彼を変えたのです」
鶴「伊沢さんが与える影響は絶大なものだったんですね。あ、河村さんおかわりいりますか？」
河「あるなら是非とも」
鶴「じゃあ入れてきますね〜」
ーーーーーーー
川「…鶴崎」
鶴「どうしたの？川上」
川「俺も、おかわりほしい」
鶴「分かった、入れてくるね」
…俺はなにを間違えたんだろう。
俺はただ誰かに大事にしてほしかっただけなのに。
“誰かを傷つける為にその腕があるんなら、
切り捨ててしまえ。
傷つけるよりももっといい使い道があるから。
俺を信じてくれ、悪いようにはしない”
“…どうして俺なんかを気にかけるの。
あんたにずっと冷たく接してばっかりなのに”
“お前が寂しそうにしてるからだよ”
“寂しそう？俺が？”
“一人でいて平気な奴なんてそういねぇんだよ。
夜中お前ずっと泣きそうな寝言言ってるしな。
夢と心はいつだって正直だ”
“…！？”
あの人に全部見抜かれていた。
嘘なんて通じやしない。
鶴「川上？川上ー」
川「あ、ご飯？」
鶴「うん！いっぱい食べてね」
無邪気に笑う鶴崎みたく素直になりたい…。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーアルファベット
X
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞羅(プロフ) - るなさん» コメントありがとうございます！上手く書けているか不安でしたが、褒めていただきありがとうございます！これからも更新頑張っていきますので何卒応援よろしくお願います！ (2019年8月12日 17時) (
レス) id: 87a569fea6 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - コメント失礼します。最新話も全て楽しく読ませていただいています！ すごい引き込まれるストーリーで、、また、もしできたら、QKの山本さんが伊沢さんの兄弟、またはそう勘違いしている、ような役も見てみたいです！ (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2d73923682 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 最新話読ませていただきました！いつもみんなを引っ張ってる伊沢さんが重い闇を抱えているのが、ストーリーとしてとてもいいと思いました。次の更新楽しみにしています (2019年8月10日 23時) (レス) id: 369865cb7c (このIDを非表示/違反報告)
舞羅(プロフ) - イリュージョンガールさん» ありがとうございます！褒めていただきとても嬉しいです！これからも更新していきますので応援よろしくお願いします！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: 87a569fea6 (このIDを非表示/違反報告)
イリュージョンガール - コメント失礼します、話の進め方がすごくお上手で引き込まれました。続きも楽しみにしています！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: db4ab86eb0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：舞羅 | 作成日時：2019年6月8日 19時
