大事な友 ページ15
伊「…」
確かここだ。
彼奴が本心でこんな事をしてるとは思えない。
ただ人や物を消す能力を持ってるのは彼奴しかいない。でもこんな凶悪な事をするような奴じゃなかった。俺が研究所を出てから何があったんだ？
「…はぁ」
『…テッキリ来ナイモノダト思ッテイタヨ、
シュメッタリング・フィア、デスペアー！』
「！！」
俺が振り返るや否や辺り一面が異様な空間に包まれた。
「…できれば穏便に済ませたい。人質は？」
『コノ通リ人質ハココニイル。
オイ、オ前ノ仲間ガ来タゾ』
水「！？伊沢さ…どうして…。
俺のことなんか…いいのに…」
『オ前ガソンナ事言ッタラ
人質ニナラナイダロウガ！』
「っ！！」
目の前でぐったりとした水上が蹴られる。
正直殺意が湧いた。
『オ前ヲ本気ニサセルニハ仲間ヲ傷ツケレバイイト、上カラ教エテモラッタノデネ。
安心シロ、死ニハシナイ。タダコノ空間ノ中デイツマデソレラノ感情ニ耐エラレルダロウカ？
コノ空間ハ能力者本人ノ精神状態ヲ表シテイル。
コノ空間ナラバイズレ閉ジ込メラレタモノモ病ンデシマウダロウ…』
「…お前、やらかしたな」
『？』
「俺をあんまり怒らせると…
どうなるか分かってるよな？」
『！！』
「仲間を傷つけた罪は重いぞ？じゃあその責任…
取ってもらおうかぁ！！」
日頃穏やかな伊沢さんを怒らせた奴は、
ただじゃ済まない。
『ウッ、グ、ア、ガッ！』
「俺の仲間を、友達を返せぇ！！」
さっきまであんなに偉そうな事を言ってた
仮面の男は避ける間もない
伊沢さんの攻撃になすすべもないみたいだ。
『ア、アゥ…』
「…もうこんな争いはやめよう？
俺だってこんな事はしたくない」
『何ヲバカゲタ事ヲ…。オ前ハカツテ…。
！？グッ…ドウシテ貴様ガ…！？』
“この、体は、俺の…。俺の、体、返せ…！”
『何故今ニナッテ、オ前ガ…アアアアア！』
仮面が砕ける。次の瞬間その男が倒れた。
『すぅ…すぅ…』
いや、眠ったと言った方が正しいか。
「ごめんな、あの時俺が一緒に逃げていれば…。
水上、大丈夫か」
「ええ、なんとか」
俺達は空間から出ることができた。
ビルは嘘のように元に戻って、
人々は生活に戻った。
「太陽の光がこんなにありがたいと思ったのは
これでニ回目だ」
「はははっ、日頃は太陽なんかどっか行けばいいのに
って言ってるのにな」
「鶴崎達がどうなってるかわからない、
急ぎましょう？」
「そうだな、ちょっと不安だし…」
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舞羅(プロフ) - るなさん» コメントありがとうございます！上手く書けているか不安でしたが、褒めていただきありがとうございます！これからも更新頑張っていきますので何卒応援よろしくお願います！ (2019年8月12日 17時) (
レス) id: 87a569fea6 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - コメント失礼します。最新話も全て楽しく読ませていただいています！ すごい引き込まれるストーリーで、、また、もしできたら、QKの山本さんが伊沢さんの兄弟、またはそう勘違いしている、ような役も見てみたいです！ (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2d73923682 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 最新話読ませていただきました！いつもみんなを引っ張ってる伊沢さんが重い闇を抱えているのが、ストーリーとしてとてもいいと思いました。次の更新楽しみにしています (2019年8月10日 23時) (レス) id: 369865cb7c (このIDを非表示/違反報告)
舞羅(プロフ) - イリュージョンガールさん» ありがとうございます！褒めていただきとても嬉しいです！これからも更新していきますので応援よろしくお願いします！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: 87a569fea6 (このIDを非表示/違反報告)
イリュージョンガール - コメント失礼します、話の進め方がすごくお上手で引き込まれました。続きも楽しみにしています！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: db4ab86eb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞羅 | 作成日時：2019年6月8日 19時
