__ Spring __

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香「Aちゃーん！！」



香「ねぇ、Aちゃん！聞こえてる？」



香「ねぇってばーっ！」








………今何故私はこの子に絡まれているのか。




その答えは、きっと…








「なに？間宮さん」



香「えぇーっ、間宮さんって何！！香織って呼んでよーっ！」



「香織ちゃんね。…それで？どうしたの？」








こんなことになるなら、祐基とこれば良かったな。








香「Aちゃんさ、拓弥くんと仲良いの？？」




ほらきた。




拓弥くんの話題。








「普通に友達だよ〜」



香「じゃあいいよね〜。私ね、拓弥くんと付き合ってるんだっ！」



「そ、そうなんだ〜！」





何、なにが言いたいの？





香「私、Aちゃんが拓弥くん好きだと思ってたから、勘違いしちゃった！」




………好きなんだけどね。






香「Aちゃんは拓弥くん好き？」



「好きだよ。…友達として。」






そう、友達として" も "好きだよ。








香「じゃあさ、応援してくれるよね？」



「え、なんで？付き合ってるんでしょ？なら応援する必要なくない？」






よしっ、言ったぞ。




すると、間宮…香織ちゃんは急にムスッとした顔になった。






香「なんで…？私達友達だよね？応援するのが普通だよね…？」




終いには泣きだした。








「わ、分かったから。応援、するから！」



香「ほんとっ！？じゃあ、お願いねっ！」




協力するとわかった途端、嘘泣きをやめ、手を握られる。






香「また話そうね！ばいばい！」






風のように去っていった。




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