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それからもちょくちょく二人とは会っていたが、夏休みが終わる数日前にAから突然電話がかかってきた。
「もしもし？」
『もしもし、サト？今日ね、潤ちゃんが塾のあと花火やらないかって言ってて！一緒にやろうよ！』
「お、いいね。行く行く」
『じゃあ決まり！20時にまたいつものコンビニの前で！』
「はーい」
今度は、手持ち花火をすることになった。
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20時にコンビニに行くと、二人はもう既に来ていた。
「私もう花火買ってきた！」
得意げに花火の入った袋を見せるAに、
「気合入ってんなぁ(笑)」
とまっちゃんが笑った。
俺たちがよく花火をする場所で、早速手持ち花火を始めた。
「やっぱ夏の締めはこれだね！」
パチパチと輝く花火が、儚いながらも美しかった。
Aがカメラで花火の写真と、俺とまっちゃんの写真を撮っていた。
Aはいつもたくさん写真を撮ってアルバムにして渡してくれるのだ。
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「じゃあ最後に線香花火対決しよう！」
Aが線香花火を俺たちに手渡しながらそう言った。
「本当に対決好きだなー(笑)」
とまっちゃんが笑いながらも花火を受け取った。
「負けた人がジュース奢り！」
「またー？(笑)」
流石に俺も笑ってしまった。
「よーし本気出すかぁ」
まっちゃんがそう言ったので、俺も「まっちゃん二連敗させよう」と言ってみた。
「オイ！(笑)」
とつっこむまっちゃんを見て、俺とAは笑った。
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切ないながらも、大好きな二人と他愛もない話ができるこの夏が永遠に続けばいいのに、と本気でそう思った。
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こうして、俺たちの夏休みは終わった。
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作者名：柚奈 | 作成日時：2020年4月25日 15時
