*。あの夕立が止む前に。*Satoshi.O (ページ22)

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翌日、昼過ぎにまっちゃんから電話がかかってきた。
きっと、Aとのことの報告だろう。
本来ならば少し取り乱してもおかしくないはずだが、昨日の鈴華のこともあって穏やかな気持ちだったため、怖じることなく電話に出ることができた。

「もしもし」

『もしもし。今日飲み行かない？』

「いいよ！けど明日の朝早く漁行くから15時とか早めの時間からでもいい？」

『わかった』

そうしてまたいつものコンビニに行くと、少し緊張しているような表情のまっちゃんがいた。そんなまっちゃんに、俺が笑顔で声をかけた。

「なんか行きたい店ある？」

と訊かれて、

「あ、最近気に入ってるとこあるよ。焼酎が美味しいとこ」

と素直に答えると、

「昼からがっつり飲むねぇ(笑)」

まっちゃんに笑われてしまった。

「夜飲めないから今飲むしかないのよ」

そうしてその店に向かった。

席に座って乾杯をした後、

「昨日の夜にAに会いに行って、気持ち伝えてきた。」

真剣な、かつ少しバツの悪そうな顔でまっちゃんが俺にそう伝えた。
それは、予想通りのことだった。

「...そっか。おめでとう」

もちろんやっぱり切なかったけれど、同時に親友二人の幸せが嬉しい気持ちもあって、自分でも自分の感情が不思議だった。

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