〇1___クラスメイトA ページ1
終了を知らせるチャイムが鳴り響く。
眠くなると有名な古典の授業を今日も乗り切った。
お昼休み明けは毎週の鬼門で、周りを見渡すと脱落者多数。
あどけない表情で机に頭を預けているヨンジュンもその一人だ。
「起きて、授業終わったよ」
まだ夢の中にいるヨンジュンの肩を揺すって眠りから呼び覚ます。
「んん………」
重そうな瞼をゆっくり開いたヨンジュンは、そのままの体勢で腕時計を確認した。
そして上体を起こして大きく伸びをする。
「次、何だっけ………」
「化学。移動しないと」
まだ完全に脳が起きていないヨンジュンを後目に持ち運ぶテキストを準備する。
「ヨンジュン、早く準備して。遅れちゃう」
慌ただしく駆け寄ってきたセウンが、中々動き出そうとしないヨンジュンの額を人差し指でつついた。
「もう!置いて行っちゃうもんね。A先に行こ」
長く艶々とした髪を翻したセウンが私の手を取る。
「寝起きのヨンジュンって、どーこがエースだかって感じ」
「確かにそうだね」
廊下を歩きながら滑稽な寝ぼけ顔を思い出して、思わず二人で吹き出す。
進級して1ヶ月。
クラス替え初日の座席が隣同士だった私とセウンは、自然と一緒に過ごすようになっていた。
そして、当時その後ろに座っていたヨンジュンとも親しくなり、タイミングが合えば行動を共にしている。
美人で華やか、社交的なセウンがどうして私のようなクラスメイトAと仲良くしているのか。
一度本人に聞いたことがあるけれど、「フィーリング」ただそう返された。
ところで、そんなクラスメイトA。
彼女は、どこにいても主役である彼に、密かな恋心を抱いていた。
_
170人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「テヒョン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
am(プロフ) - ノアさん» ノア様 嬉しいお言葉をありがとうございます。丁度構想を練っている時分にコメント通知を受け取ったので、創作意欲が湧きました♡これからも涙腺を刺激するようなテヒョン君を書けるよう頑張ります⋆⸜ ⚘ ⸝⋆ (2021年10月8日 23時) (レス) @page48 id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 文章が天才的すぎます!!泣 テヒョンペンなので今泣きながら見てます笑 更新楽しみにしてます!!^^* (2021年10月8日 21時) (レス) @page46 id: f00cf6f10c (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - ミミさん» ミミ様 早速のレスポンスありがとうございます!晴天の霹靂と言ったところでしょうか。ヨンジュン、最近黙ってばかりだなぁと心配しながら執筆しております🥲 (2021年9月28日 3時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - am様、二度目のメッセージを投稿します。今ほど更新された話を読んだところですが、いやぁ、こうきたか!って感じです。主人公ちゃんに気持ちを寄せてしまっています。主人公ちゃんが頭の良さが文章の描写から伝わってきますね。ああ、続きどうなるんだろう。 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - aaaoooさん» aaaooo様 素敵なお言葉をありがとうございます。伝えたい🐿さんが届いているようで嬉しいです!もっと読みたい、そう思ってもらえる作品を綴っていくのでよろしくお願い致します♡ (2021年9月27日 16時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:am | 作成日時:2021年8月22日 14時