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〇21__ダンスは人生 ページ21

「毎日練習して飽きないの?」


Tシャツの胸元をばたつかせながら教室へ戻ってきたヨンジュンへセウンが声をかける。


「ダンスは人生なんだよ」

「それにしても踊りすぎじゃない?ご飯喉に詰まらせて苦しむよ」


呆れ顔のセウンから「ねえ?」と同意を求められる。


「好きなら仕方ないけど、安全に生きてはほしいかな」


ヨンジュンが何かを味わって食べている姿は見たことが無い。
いつも異次元のスピードでお昼ご飯を食べて、教室を出て行く。
全てはダンスのための行動なのだ。


「そんなことしてるから振られるのよ」


またしてもセウンからのストレート攻撃を喰らったヨンジュンは、決まりが悪そうに耳を塞いだ。


何気ない日常の中で、少しだけ胸がざわつく。
そんな機会がここ最近増えたのは気のせいだろうか。


「前に付き合ってた彼女?」


上擦る声を必死に抑えつつ、何か発言しないとと思案した結果、自分の首を絞めかねない方向へ走っていた。


「そ、ヨンジュンがあまりにもダンスを優先するから。」


「デートなんて片手ほどしか行ってないでしょ」と、セウンが集中砲火を浴びせる。


「なんでお前はそんなに知ってるんだよ」


恨めしそうにセウンを睨み付けるヨンジュンに「女の情報網舐めんな」と腕を組んだ。


「恐ろしい」と身震いしたヨンジュンに同情する。


「Aはどう思う?」


話題にそぐわず、わくわくとした様子でセウンが尋ねてくる。


「それは、何に対して…?」


「好きなこと優先して全然遊んでくれない彼氏」


顎で指されたヨンジュンはすっかり困り果てている。

こてんぱんに攻撃されていることに今度は心の底から同情した。


「どうだろ、心が繋がってたらそれで良いと思うけど…」


心が繋がるなんて我ながら台詞がくさすぎる。
ヨンジュンが聞いている手前、余計に恥ずかしかった。


「カンテヒョンが『勉強するので会えません』って断っても?」


「………そうすればいいんじゃない?」


どうしてテヒョン君が登場したのか不思議に思いながら素直に答えた。


大きく溜息をついたセウンが「あんたとは方向性が違うみたい」と頭を抱えた。


__

〇22__初めて見ました→←〇20__月ですね



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am(プロフ) - ノアさん» ノア様 嬉しいお言葉をありがとうございます。丁度構想を練っている時分にコメント通知を受け取ったので、創作意欲が湧きました♡これからも涙腺を刺激するようなテヒョン君を書けるよう頑張ります⋆⸜ ⚘ ⸝⋆ (2021年10月8日 23時) (レス) @page48 id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 文章が天才的すぎます!!泣 テヒョンペンなので今泣きながら見てます笑 更新楽しみにしてます!!^^* (2021年10月8日 21時) (レス) @page46 id: f00cf6f10c (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - ミミさん» ミミ様 早速のレスポンスありがとうございます!晴天の霹靂と言ったところでしょうか。ヨンジュン、最近黙ってばかりだなぁと心配しながら執筆しております🥲 (2021年9月28日 3時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - am様、二度目のメッセージを投稿します。今ほど更新された話を読んだところですが、いやぁ、こうきたか!って感じです。主人公ちゃんに気持ちを寄せてしまっています。主人公ちゃんが頭の良さが文章の描写から伝わってきますね。ああ、続きどうなるんだろう。 (2021年9月27日 16時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - aaaoooさん» aaaooo様 素敵なお言葉をありがとうございます。伝えたい🐿さんが届いているようで嬉しいです!もっと読みたい、そう思ってもらえる作品を綴っていくのでよろしくお願い致します♡ (2021年9月27日 16時) (レス) id: ee43218214 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:am | 作成日時:2021年8月22日 14時

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