【HQ!!】地味なあの子は隠し事をしている。3

100.ベストオブ怒らせてはいけない ページ10

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Tanahata side







西谷「よーし！そうと決まればさっそくやるぞー！！」




日向「はい！！」




縁下「お、おい…あんま強引に誘うもんじゃないだろ、」









盛り上がっているのは西谷と日向くん2人だけなのだが。彼らに周囲の呆れた目は見えないようである




しかし、そんな様子を見て彼が黙っているはずがないだろうに









澤村「…お前ら……


他校のマネージャーに何回迷惑かける気だ……」




日向「ひっ、きゃ、キャプテン…」




縁下「はあ…だから言ったのに…」









盛り上がる2人の背後にヌッと現れた烏野のキャプテン、澤村さんは真っ黒なオーラを出しながら黒い笑顔を浮かべている



あまり迷惑をかけてはいけないだろうが、ここは澤村さんに少し甘えてしまおうか




すっと澤村さんの背後へまわり、彼らから身を隠すようにする。澤村さんが驚いたような顔でこちらを一瞬見たので、私も見返して少し眉を下げてみせた









『…実は、日向くんと影山くんに夕食後から追われていたので、片付けもできていない状況でして…

やらなければいけないこともあるので、なるべく早くお暇したいのですが』




澤村「ほう…

日向、影山、追いかけたというのは本当かな？」




日向「あ、えっと」




影山「はい、そうです」




田中「ほんっと馬鹿正直だなあいつ…」









焦る日向くんと対象に平然と答えた影山くん。彼は怖いもの知らずなのか、それとも天然なのかは分からないが、彼を見て頭を抱える田中くんを見る限り後者の説が濃厚だろう



大きなため息を吐いた縁下くんにも内心手を合わせる




一方、影山くんの返答を聞いた澤村さんはというと、









澤村「そうかそうか…


ははっ、お前らは本っ当に……





＿＿毎度毎度、よくやってくれるよな」









…嗚呼、これはまずい



彼の背後にいるため表情は見えないが、彼の顔を見た部員たちの表情が凍りついている









『…それでは、私は失礼しますね』





日向「七夕さんん、た、助けっ」




『…ごめんなさい』





澤村「日向、影山！それと西谷ぁ！

お前らまずは正座だ！！」









彼らに背を向け足早に体育館を出れば、背後で響く澤村さんの声。



…自主練から逃れるためとはいえ、彼らには悪いことをしてしまった罪悪感で気が重い。









『…後で謝ろう』









薄暗く静かな廊下に私の小さな呟きが響いた。







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