91.淡い期待 ページ49
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Tanahata side
ドリンク作りをするために孤爪くんと別れて水道へと向かっていれば、前方から歩いてくる人影。短髪の黒髪、きりっとした顔立ちは以前と変わらないなあ、なんて思う
そう、遭遇したくない人物の1人である岩泉サン。珍しく及川サンと一緒にいないのが不幸中の幸いだろう
さて、性格が何やらねじ曲がってしまった及川徹の事だ。朝の一件もあって、私の名前の事を岩泉サンに報告している可能性もゼロではないだろう。ここは何も知らない顔でいるのが一番だ
話しかけてくれるなよ、と思いながら彼になるべく視線を向けないように下を向いて軽く一礼をして通り過ぎようとした
岩泉「っ、おい、」
『…何か、』
無事通り過ぎた、と思ったその時、彼は思いっきり振り向いて私の腕を掴んだのだ
…さて、どうしてこうなってしまうのか。盛大にため息をつきたくなるのを我慢して岩泉サンに視線を向けた
岩泉「っ、いや、その…」
『御用が無いのであれば手を離して頂けますでしょうか』
酷く動揺して目を泳がせている彼に、らしくないな、なんて感じてしまうのはきっと馴れ馴れしいのだろう
彼の目から視線を逸らして掴まれている腕を見ていかにも"離してほしい"というオーラをだすが、一向に離す気が無い。
…むしろ、掴む力が少し強まっている気がするのだが。
『…まだ何か、』
岩泉「…あのさ、お前もしかして…」
動揺してはいけないと分かっていても、彼の真剣な表情を見て心臓がどくんと大きく跳ねるのがわかった
どうしてだろうか、その言葉の先にどこか期待を抱いてしまっている。やはり私は昔と同様、どこまでも彼の優しさに甘えてしまう癖があるのだろう
岩泉「＿＿＿A、なんだろ
覚えてないのかよ、俺と、及川のこと」
だから、その言葉を聞いた瞬間、もしかしたら彼は、一は私のことを覚えているんじゃないかと思ってしまった
忘れて欲しかった、嫌いになって欲しかったはずなのに、いざ彼らを目の前にすると気持ちが揺らいでしまう
＿＿＿思い出すのは小学5年生の冬。薄暗い体育館倉庫でのことだ。
彼らと私じゃ、住む世界が違う。
『…どこかでお会いした事がありましたか？』
自分の心に鞭をふるいなんとか絞り出した言葉は、自分でも酷く冷たく感じた
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8airi3(プロフ) - 教えていただきありがとうごさいます！！さっそくやらせていただきます！！ (2021年4月11日 6時) (
レス) id: 24ae341109 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - 8airi3さん» コメントありがとうございます!!ぬああお褒めいただき光栄でございます!!画像はhttp://uranai.nosv.org/bbs/img/こちらで申請許可されたURLを貼れば可能です！ご参考になればうれしいです！ (2021年4月10日 23時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
8airi3(プロフ) - 面白いです！すごく続きが気になります！ところで画像ってどうやって貼ってるんですか？出来れば教えて下さい！ (2021年4月1日 9時) (レス) id: 24ae341109 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - 絲彩さん» コメントありがとうございます!ふあああ更新遅くなり本当に申し訳ございません(´；ω；｀)できる限り更新スピードを早めますのでこれからもよろしくお願いします!! (2021年3月30日 14時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
絲彩(プロフ) - 久々の更新嬉しくて、深呼吸しながら読みました笑これからも無理のないように頑張ってください!! (2021年3月29日 15時) (レス) id: 26bb475f58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@ゑの | 作成日時：2021年1月24日 21時
