34.職務ですので ページ36
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Tanahata side
さて、私は今とても困っている。
部活をしている第二体育館の扉の前に、多くの女子が集まっていたのである
別に女子が集まることはさほど問題はない。いつもそれなりに誰かのファンが体育館を覗いていたり出入りしたりしているからだ
問題は、今日はその女子の人数が非常に多く、私が体育館へと入れない事だった
生憎今日は、雀田先輩と白福先輩は進路の事で先生に呼ばれているらしく部活に遅れるらしいので、準備は1人でしなければいけない
私ひとりでこの人の波を乗り越えられる気はしないが、はやく体育館へと行かなければ準備が間に合わないのだ
『…すみません、少し通ります、』
そんな感じで人の波をかき分けて入口へと向かうが、入口の前に立っている女子生徒の横を通り過ぎようとした時、ぎろり、と彼女の視線が突き刺さった
女1「ちょっと、アンタ待ちなさいよ」
『…なんでしょうか』
女1「あんた、2年のマネージャーでしょ」
思った通り声をかけてきた彼女にはあ、とため息をつきたくなる。だったらなんだ、と言いたい所をぐっと堪えてこくりと頷いた。なるべく穏便に済ませたい
女1「なんでお前みたいな地味子がマネージャーなんかしてんの?
場違いなんだよ、」
『…すみません、急いでますので』
女1「…絶対辞めさせてやるから。」
なるほど、ファンにひがまれるのはいつもの事だが、はっきりと言ってくるタイプは初めてだ。見たところ3年生のようだったが、その周りには数人の1年生がいた
思い出すのは過去の出来事、自分が意外にも過去に恐怖を覚えている事に驚く
…大分時間を取られてしまった。急いで準備をしなければ
体育館に入った私は、私に対してイライラとした雰囲気を隠さずにいる部員たちの視線を受けながら準備を始めた
猿杙「何か手伝うことあるー?」
鷲尾「…1人だと大変だろ」
尾長「あ、そっち運ぶの俺やるっす、」
部員数の多い梟谷の男子バレー部でも、私が1人の時に手伝ってくれるのはこの3人だけだ
『…ありがとうございます、大丈夫です
尾長くん、あとはこれだけなので大丈夫ですよ。ストレッチ行ってきてください』
そう言って頭を下げてその場を後にした
どれだけ嫌われていようと、選手をサポートするのがマネージャーの仕事だ。選手達に負担はかけられない
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@ゑの(プロフ) - 秋蛍さん» ご指摘ありがとうございます!!ああああなんという事を申し訳ございませんんん(;ω;)作者全く気づいておりませんでした、尾長くんですすみませんんん、 (2021年3月3日 19時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
秋蛍(プロフ) - あの…突然のコメントですみません!34話の長尾くんって人は尾長くんではないでしょうか?オリキャラならすみません! (2021年2月27日 9時) (レス) id: 29e99f8be9 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - ドクさん» コメントありがとうございます!!ふへへ産みの親になれて光栄です(?)!!これからもどうぞすこでいてくださいよろしくおねがいします(´;ω;`) (2021年2月26日 19時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - スコティッシュフォールディングダイブっす…無理すこ…産んでくれてありがとうございます (2021年2月26日 8時) (レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
@ゑの(プロフ) - おみゅらいちゅさん» コメントありがとうございます!!ふあああ嬉しすぎますありがとうございます!これからもがんばりますよろしくお願いします!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: c4dd513e8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@ゑの | 作成日時:2021年1月3日 22時