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ぐずりながらベッドの上を転げていれば、不意にスプリングがギシッと音を出してマットレスが歪む。
自分の影を私に被らせたジャックがこちらを覗き込んでいた。
「みず……おさけ?」
『飲んでください。このまま寝ると明日の朝地獄を見るのはAさんですよ』
「みずかぁ…」
手を伸ばしてジャックに起こしてもらう。冷たい液体が喉を通っていくのと同時に、ジャックに飲ませてもらえば良かった、と思った。アルコールで無能になった頭では羞恥心はどこかにやってしまっている。
『湯浴みは済ませているようですし、もう寝てしまいなさい。私もすぐに入ってきます』
「あー、みず…」
『ほら、横になって、』
コップをサッと取られ優しく肩を押された。寝ろ、という事なのだろう。目は掌で隠され、耳には低音の鼻歌が届く。また瞼が重くなって、けれど意識は落ちる事なく感覚だけが機能している。
『……寝たか』
ピタリと鼻歌が止まる。目の上の手も離れて、ジャックの気配が遠くなっていった。
それから扉を開く音と閉める音がして、微かに水音が聞こえ始める。あぁ、シャワーを浴びてるのか。
位置が悪くて少しずつ体勢を変えていれば、いつの間にか戻ってきていたジャックがそっと乱れた掛け布団を掛け直してくれた。
ベッドが揺れ、彼が横になったんだと分かる。でも距離があるのか温もりを感じれなくて、溶けた舌で名前を呼びながら手を伸ばした。
「じゃっく、じゃっく、」
『ここにいますよ』
「ん、あったか……」
『おやすみ、私の愛しい人』
引き寄せて腕を頭の下に差し込まれ、もう片方は私の腰を抱き寄せている。
ジャックと密着している。その事実にいつになく嬉しくなってしまって、頬が緩んだ。
□■□■
なげーーーよ。結局何が書きたかったんだ。
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yuki maki(プロフ) - Twitterフォロー失礼しまーす (2022年5月1日 17時) (レス) id: 6c4d3fd2ca (このIDを非表示/違反報告)
名無してゃん - 人外シリーズ待ってましたっ!ほんとに楽しみにしてたので嬉しいです(´˘`*)ありがとうございます(´˘`*) (2020年12月23日 18時) (レス) id: 256c8decd9 (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - ハルさん» 閲覧、コメントありがとうございます。私の他にも同じ感性(?)性癖(?)の人がいて嬉しいです(´ω`*)尊いとまで言って頂けて…!嬉しみの極みでございます…!こちらこそありがとうございます…! (2020年2月18日 1時) (レス) id: a8cecf9880 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 人外シリーズ好きです。尊いです。有難う御座います。 (2020年2月12日 13時) (レス) id: ca92ab3e55 (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - 黒いロシア帽さん» 閲覧、コメントありがとうございます〜。つまり禿げですね(((そう言ってもらえてとっても嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります! (2020年2月3日 15時) (レス) id: a8cecf9880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊歩 x他1人 | 作成日時:2019年11月17日 22時