■Story.261 ページ11
＊
＊
＊
12月に入ると一気に冬の厳しさが増した。
お母さんが出してくれた紺色のコートを制服の上に
羽織ってから家を出る朝。
望愛「おねえちゃん、これ。」
「あぁ、ありがとう。忘れてた。」
小さな手から渡されたのは白いマフラー。
望愛「きょう、のあまってるからね!
おにいちゃんもきてくれる?」
「きてくれるんじゃないかな。」
望愛「ほんと!?のあ、いいこにしてまってる!」
受け取ったマフラーを首に巻いて
家を出ると想像以上の寒さに
そこに顔を埋めて学校に向かう。
そうすると、ちょんちょんと後ろから
マフラーが引っ張られた。
「引っ張らないって言ってたじゃん。」
和也「えー、そんな約束しました?」
とぼけた顔で微笑うから
寒さでより猫背になった背中をペシッと叩く。
和也「痛いからね、地味に。」
「知ってる。痛くやってるし。」
和也「ひどい彼女ですねぇ。
いとしのダーリンの体にあざできたらどうするんです?」
「どうもしないです。」
和也「何かしようか。」
「だから、マフラー引っ張らないでって言ってるでしょ。」
学校に着く間もついてからも何度も
私のマフラーをちょんちょんと引っ張って
ものすごく楽しそう。
教室に入り、マフラーをとると
“俺のおもちゃが”とまるで望愛みたいなことを言う。
「そういえば、望愛が和也に会いたいって言ってたよ。」
和也「あら、じゃぁ今日一緒に迎えいきますよ。
お姫様のお願いはきかないといけないですからね。」
「本当に望愛に甘々だよね。」
和也「でも、Aには激甘ですよ。」
「……あ、はい。」
軽く後ろの席の人をあしらうと
視界に入ったのは可愛いピンク色のマフラーを
首に巻きつけて入ってきた萌々香ちゃん。
「萌々香、クリスマスの予定空いてる?」
「それ彼氏持ちの人に対しての愚問だよ。」
そうだ、もうそんな時期なんだ。
受験のことで頭いっぱいでクリスマスのこと忘れてた。
和也「赤、白、緑で賑やかな季節の到来ですね。
どこ行きます?」
「ねぇ、私たち受験生なんですけど。」
和也「でも、たまには息抜きが必要だろ?
俺、勉強ばっかりだと死んじゃいます。」
＊
＊
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 970人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おんぷ(プロフ) - ノンさん» ニノさんの敬語使ったりタメ語になったりそういうトコを意識して書いてるのでそう言ってもらえて嬉しいです(*´艸｀*)移行先でもよろしくお願いします！ (2018年9月4日 15時) (
レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 話し方がニノすぎて好きです！可愛い（笑） (2018年9月4日 15時) (レス) id: 855a3aecb8 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 雪白姫さん» マイペースすぎる更新でかなりおまたせしてしまっているのにそう言っていただけてとても嬉しいです！今回、更新に加えて移行しましたのでこれからもよろしくお願いします。 (2018年7月27日 20時) (レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪白姫(プロフ) - おんぷさんのこのお話本当に大好きなので更新されて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！！ (2018年6月10日 19時) (レス) id: fe25c51ee1 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - ももニャンさん» 続きおまたせして申し訳ありません(･∀･；)本当にマイペースすぎる更新ですが楽しんでもらえるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年2月9日 21時) (レス) id: f1df5da7f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おんぷ♪
| 作成日時：2016年10月8日 23時
