彼女の恋は終わりから始まった。 Part.3【名前変換】 (ページ47)

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◇Story.147 ページ47

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翔Side...

萌々香「今回のテスト、翔が

教えてくれたところばっちり出てたね。」

翔「あぁ、あの応用問題とかそのまま出てたな。」

・

テストがやっと終わり、放課後は

萌々香と駅前のカフェに入りプチ打ち上げ会もかねて

二人の時間を過ごしていた。

・

萌々香「そう言えば……Aちゃん。」

・

先生たちにばれない程度に薄く色付けされた爪が

牙をむいた気がしたの気のせいだよな?

・

ふわっと膨らんだ明るい茶色の髪を触りながら

萌々香はまさかの人物の名前を出してきて、

一度だけ、大きく体が脈打った。

・

翔「鈴森がどうかしたの?」

・

萌々香「うん……ほら、最近ね。

二宮君と一緒にいるところ見ないなぁと思って。

別れちゃったのかな?」

・

あぁ、そう言えば……一緒に帰れないとかで、

教室の前で、アイツが不機嫌そうな顔してたな。

・

けど、俺にあんな喧嘩を売ってきた奴が

そう簡単にAを手放すか?

・

もし、そうならそれは確実に

アイツの強がりに間違いねぇし

もし、そう呆気なく二人が終わりを迎えたら……

原因は間違いなく、俺だよな。

・

萌々香「翔?」

・

翔「あ、ごめん、ごめん。

んー、よくある倦怠期とかじゃない?」

・

萌々香「それだけだったらいいけど……」

翔「つーか、萌々香ってあの二人に関心あったんだね。」

・

肘をつき、フーフーと息を吹きかけながら

可愛くホットココアを持ち上げた萌々香の

睫毛がくるりんと上を向く。

・

何も知らない顔して、困った表情を作って。

甘いココアを口にゆっくり運んだ。

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