彼女の恋は終わりから始まった。 Part.3【名前変換】 (ページ22)

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■Story.122 ページ22

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貴方の視線は下からゆっくりと上に上がる。

パチッと目が合えば、私に受け取るように

白い紙袋を差し出してきて。

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翔「何度呼び鈴ならしてもでないから

帰ろうかと思ったよ。」

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あのメッセージに触れることのないいつも通りの貴方を見て

あぁ、本当に私たちの関係は終わったんだ。

・

そう思った。

・

翔「親戚から何か和菓子送られてみたいで

母さんが持って行けっていうから。」

・

あ「そう、なんだ。わざわざ、ごめんね。ありがとう。」

・

白い紙袋を受け取って、私たちの会話は終了。

そう、私たちはもとはこんな関係だったんだよ。

・

幼馴染のくせにどこか遠くて、

ドラマに描かれるような甘い関係じゃなくて。

全てが元通りに、そして私は一歩踏み出した。

・

はずだったのに、

・

家に入る直前に貴方が言うの。

・

翔「俺らの関係ってこんなもんだったんだね。

何か、あっけないね。」

・

振り返ると冷たい視線。

スマホをいじりながら再び、貴方は言葉を零して

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翔「俺の次はやっぱり二宮か。」

・

私の胸を抉る。

・

あ「翔は別に私じゃなくたって……」

・

ただ、萌々香ちゃんが浮気しているかも。

そう疑って、私に助けを求めただけで。

・

たまたま、私に手を伸ばしてきただけで

私じゃなくても、

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私じゃない人が手を差し出してきたらそれを掴んだんでしょ?

・

私のことを好きで選んだわけじゃ……

・

翔「誰でもよかったわけじゃねぇよ。」

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