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「…もし、もしだよ」
そう呟いたのは人間の姿に戻って、船の横についた時だった。
「相手がもし凶悪な海賊だったら？君は売り飛ばされて、僕は鱗全部剥がされて売り飛ばされるんだ…きっと父上は今までで一番怒るよ」
「子供か」
「…怒ると本当に怖いんだからね」
はぁ、とため息一つ。いっそのことリベラを置いてここから逃げるか、彼は人魚だし泳いで帰れるだろう。そう考え始めた頃、甲板から一人の海賊がこちらを見下ろした。
「お前らそんな小せえ船じゃ危ねーぞ！サニーに乗せてやるから早く来い！！」
「リベラ…僕帰る」
「出てきたばっかなのに何言ってんだ」
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