第17話 いい心掛け ページ24
炭「禰豆子!!」
禰「!!」
炭治郎君の呼び掛けで不死川さんにゆっくり近づいていた禰豆子さんの足が止まった。
そしてその数秒後、血が出ている不死川さんの腕からプイッと顔を背けた。
産「どうしたのかな?」
「鬼の女の子はそっぽ向きました。
不死川様に三度刺されていましたが、目の前に血塗れの腕を突き出されても我慢して、噛まなかったです。」
産「ではこれで、禰豆子が人を襲わないことの証明ができたね。」
実「!!」
炭「!!」
蛇「何のつもりだ?冨岡……。」
冨「……。」
先程まで炭治郎君を押さえつけていた伊黒さんの腕を掴み、彼を助けた冨岡さん。
伊黒さんは掴まれた腕を乱暴に払い、冨岡さんを睨んでいる。
あぁ、これでまた二人の仲が険悪になったみたい。
産「炭治郎、それでもまだ禰豆子のことを快く思わない者もいるだろう。」
お館様の言葉にはっとなり、その場に頭を下げて向き直る炭治郎君。
産「証明しなければならない。
これから、炭治郎と禰豆子が鬼殺隊として戦えること、役に立てること。
十二鬼月を倒しておいで。
そうしたら皆に認められる、炭治郎の言葉の重みが変わってくる。」
炭「俺は……俺と禰豆子は鬼舞辻無惨を倒します!!
俺と禰豆子が必ず!!
悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう!!」
産「今の炭治郎にはできないから、まず十二鬼月を一人倒そうね。」
炭「はい…///」
炭治郎君が恥ずかしそうに小さな声で返事をする。彼の言葉に蜜璃さんや宇髄さん、しのぶさん、それに悲鳴嶼さんまでもが笑ってる。
『でもいいことだと思うよ!目標は高い方がいいに決まってるから。
同じ鬼殺隊として一緒に頑張っていこうね!』
煉「うむ、ひなのの言う通りだ!
いい心掛けだと思うぞ少年!」
どうやら私と煉獄さんは炭治郎君に対して同じ気持ちだったみたいだ。
産「鬼殺隊の柱達は、当然抜きん出た才能がある。血を吐くような鍛錬で自らを叩き上げて死線をくぐり、十二鬼月をも倒している。
だからこそ柱は尊敬され優遇されるんだよ。
炭治郎も口の聞き方には気をつけるように。」
炭「は……はい。」
産「それから実弥、小芭内。
あまり下の子に意地悪をしないこと。」
蛇「……御意。」
実「御意……。」
あまり納得してなさそうだね。
産「炭治郎の話はこれで終わり、下がっていいよ。
そろそろ柱合会議を始めようか。」
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作者名:八重桜 | 作成日時:2019年9月4日 17時