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赤坂を出てから30分くらい経っただろうか。私が住むマンションの前にタクシーが到着する。



私が奥側に座っていたので、健人くんに一度外に出てもらう。



「健人くんさっきも言ったけど、今日はありがとう。風磨くんと勝利くんにもありがとうって伝えておいてね。」



「ちょっと待って。」



健人くんがタクシーの運転手さんに何かを伝えている。



「迷惑でなければ、念のため、部屋の前まで送らせて?」


「え?そんなのいいよ、もうそこだよ?こんな時間だし1分でも早く帰りな?」



「俺、心配性なの。部屋を知られたくないとかだったらやめるけど、そうじゃなかったら俺のためにも送らせて?」



別に部屋を知られたところで、健人くんが何かをやらかすとは思わない。



「うんー…わかった。甘える!お願いします!」



ここで引かないと、健人くんの帰宅がどんどん遅くなりそうでいやだった。



うちは501号室だよーと言いながら、オートロックを解除する。



エレベーターに2人で乗り込み、5階を押すと



「チラッとだけAの部屋見せてくれたりする?」



健人くんがニコニコしてこっちを見てくる。
目の錯覚か…パタパタと振っている尻尾が見える。



「汚いから、本当に嫌です。」



しゅんっと尻尾が下がったのがわかった。




「こんな所まで送ってくれて本当にありがとう…」



「沢山Aといられたから、嬉しかったよ。」


ポンっと頭に手を置かれる。



平常心を保ち、お休みなさいと伝えて家の中に入る。




家に入った瞬間、私は玄関に座り込んだ。



私がさっきまで一緒にいたのは、中島健人なんだとやっぱりどこか信じられなかった。

リスペクトしている中島健人と、手を繋ぎ、抱きしめられて、キスまでしてしまった。

そして、彼から放たれる言葉はすべてが甘かったが、甘いだけでなく、毒でもあるかのように感じた。



そうだ、きっと毒があるんだ。



だから、今でもこんなに心臓がドキドキしてるんだ。



毒が抜けるように、早くお風呂に入って早く寝よう。



今日が金曜日で良かった。



明日は毒が抜けるまで、存分に寝ようと誓った。

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設定タグ:中島健人 , 菊池風磨 , SexyZone   
作品ジャンル:タレント
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作者名:こうこ | 作成日時:2019年12月26日 23時

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