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「えっとねー、Aちゃんの良い所はー、優しい所！あと、謙虚で素直な所！ほかの女の子みたいに嘘ついたりしないし、自分のことばかり考えず、ちゃんと他人の事まで考えられてる。あ、それから〜」
さっきからずっとこんな調子だ。
照美くんが私の良い所を沢山見つけて言ってくれるのは嬉しいんだけど、私が言う暇がない。
頭の中には沢山浮かんできてるのに、照美くんのマシンガントークで全然言えない。
って考えてる間にもどんどん照美くんはいいところを出し続けている。
これで何個目だろうか。
こんな私を前にして、どうすればそんなに出てくるというのだろうか。
ちょ、ちょっと、そろそろ止めてくれないと困る。
いや、嬉しいんだけど、嬉しすぎるんだけど、ね。
だってあと３分しかない。
この時間は１５分もあったというのに。
何故だ。解せぬ。
『あ、あの、照美くん・・・』
「え？」
やめて照美くん。そんな純粋な目で見られても困る。
言い出しにくいだろ。
『えっと、照美くん。そろそろ私もいい所、出したいんだけど・・・ごめんなさいなんでもないです』
「あ！ご、ごめん！ちょっと夢中になってて・・・」
シュンとした照美くん。
なにコレめっちゃ可愛いんだけど。
『じゃ、じゃあ言わせていただきます・・・』
「はい、やめー。元の席に戻れー」
『え！？ごめん照美くん！私がぐずぐずしてるから・・・ホントにごめんなさい！』
「なんでAちゃんが謝るの？僕こそゴメン・・・」
見つけた。照美くんの一番良い所。
『他人を認められる所』
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作者名：ネギ | 作成日時：2014年7月31日 17時
