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8話 ページ9

次の日


マサイside
朝学校に来て教室を見渡す。


Aはっと………いた!


窓際の一番後ろの席一人で本を読んでいた。


マサイ「おはよ。」


A「!!!!おっ………おはようっ」


なんだか驚かせてしまったみたい。


マサイ「そんな驚かなくても(笑)
何読んでんの?」


A「科学の雑学の本だよ。」


マサイ「へぇ〜難しそうなの読んでるね。」


A「そんなことないよ、面白いこといっぱい書いてる。」


マサイ「雑学かー、なんか教えてよ!」


A「んー、何か………あ、そうだ。
マサイくん虹ってあるでしょ?」


マサイ「うん」


A「あの虹って元々の光は白色なんだって。
虹が7色に見えるのは、水滴中を通った太陽光が7色に分解されているから。
光は、ある媒質を出て他の媒質の中へと進むとき進行方向が変わり、折れ曲がるの。
これを「屈折」っていってね、屈折は屈折率の違いにより生じて、光の色ごと、つまり光の波長によって異なるの。」


マサイ「つまり?」


A「それぞれ波長の違うカラフルな光がみんな揃うと真っ白なお日様の輝きになるの。
それって素敵だなぁって。」


雑学を話すAはめっちゃ輝いてた。
今まで話したことがなかったのが不思議なくらい存在感を放っていて、雑学もだけど、Aのこともっと知れたらなって思った。


マサイ「知らなかった、虹ってすげぇな!
てかA頭いいな!!」


A「そんな……良くないよっ」


ほんのり顔が赤くなる。
いつも遊んでるグループに比べたらダントツで頭いいと思う。

マサイ「他にも聞かせてよ!
あ、お昼みんなで食べようよ!」


A「…いいの?」


マサイ「いいよ!いいよ!
皆も絶対喜ぶし、もっといっぱいさっきみたいなの知りたい!」


A「じゃあ……お言葉に甘てて」


少し嬉しそうにニッコリしたAはちょこっと可愛かった。

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作者名:えな | 作成日時:2022年6月11日 19時

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