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ソンフンside

突然登場し自己紹介を始めたその子は

A、という名前らしい。

たどたどしい韓国語で

手に持った紙を必死に見ながらそう言っていた。

正直驚いた。審査員である僕たちでさえ

20人だと聞いてたし。

…言葉にできないけど、この子には

なにか他とは違うオーラがあった。

不安げな表情の

その奥に芯があるというか

こんなアウェイな状況でしっかり自己紹介してる時点で

度胸あるなぁ、と思う。

だって、綺麗にお化粧をして

ヘアセットをして

万全の状態でここにいるみんなに混ざって

ボサボサの髪の毛にジャージ。

僕がその立場なら、結構きついと思う。

…きっと聞こえてないと思ってるんだろうけど。みんなが不満を言っている声はマイクを通してこちらにも届いている。

これから一緒に戦う仲間なのに…。

震える声で自己紹介を終えたAは

みんながいる方へ戻った。

ジェイ「みんな、どう思う？」

ジョンウォン「正直びっくりしたけど…」

ニキ「ダンス経験無しだよ？厳しくない？」

この後のミッションでは、後々僕達の曲のコピーダンスのテストもある。

いうまでもなく、Aは圧倒的に不利だろう、

そしてこのオーディションは、アイランド同様に参加者の投票によって脱落者が発生する。

でも、アイランドと違うのは、、

ジョンウォン「それでは、ここで！！

UnderチームとAbleチームの2チームに分かれてもらいます！」

ヒスン「事前のオーディションによって上位だった10人がableチーム、下位11人がUnderチームとなります」

そう、まず最初の大きなモチベーションとなるグループ分けは

もう決まっているんだ。