マフィア参謀は高校生【文スト×コナン】

六話 ページ6

「お待たせしてすみません」

証拠隠滅やら何やらをしていたところ、二年の先輩二人との約束の時間を三分過ぎてしまった。

どちらもあまり話したことは無いが、見たことはある先輩だった。

「全然大丈夫だよ」

「確かにかわいいかも……」

黒髪の方が毛利蘭先輩、茶髪が鈴木園子先輩だ。これはAが情報を回した先輩から聞いた話だった。

「私が流した動画についてですよね？」

「うん、それもあるけど……」

そう言って携帯電話を操作する先輩。見せられたのはネット上の裏サイトだった。

"砂神A" "TEL×××-○○○○" "一緒に寝たい人募集！"

そんな文字とともに容赦なくAの顔写真が乗っている。

「ああ……またですね……」

「これ、あんたが上げたわけ？」

鈴木先輩が呆れた風に顔を近づけてくる。Aは笑いながら首を振った。

「そんな訳無いじゃないですか。嫌がらせですよ、美奈香の」

「だよね〜」
「ふうん……」

今日あたり、今持っている"高校用の"携帯電話に掛かってくるだろう。

「警察に電話してこれ停止してもらいます」

なれている風に言ったAに、蘭が

「番号も変えた方がいいよ」

とアドバイスを伝えた。当然そのつもりだったAだが、親切な先輩は味方にしておきたいので、ありがとうございますと笑顔で答えた。


・

Aが去ったあと。

「いい子だったね」
「そお？動画ばらまく悪女よ？」
「あ、コナン君に頼まれたこと聞くの忘れてた！」
「またあのガキンチョ！？」

七話→←五話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す