桜魔〈ngo ki〉 ページ5
※多少、自己解釈入ります
「じゃあ行ってくるね」
「気をつけろよ」
「うん、ありがと〜」
そう言い彼女を見送る。これから彼女、Aは魔を倒しに行く。俺だって祓魔師であるけれど、今回俺は見送ることしかできない。
彼女は、桜魔一の祓魔師で桜魔にとってなくてはならない存在で。今日は国規模での仕事らしくいつもとは緊張感が違った。
「国境付近で魔が沸いちゃったらしくて。緊急で電話かかってきたから行かないと。ごめんね、今日オフだったのに」
音がするために起きたら、仕事に行く準備をしている彼女がいて。あまりにも切なく申し訳なさそうな顔をするから、気にしないで行って来いとだけ伝えた。
「おかえり〜」
ガチャっとドアの開閉音がして、声をかける。が、返事が返ってこない。
「A〜,どうし……え」
玄関まで見に行くと、ぐったりとした様子で倒れるように座り込んでいるAがいた。
「大丈夫か?」
「景くん…気分悪い…」
「なぁA、今日って任務1人だった?」
「…うん」
やっぱり。なんで1人で危険な任務に出向かせたんだよ。
「A、魔に取り憑かれてない?気配するかも」
「…うそ…どうしよう、もう任務行けないかな」
「ばか、それよりも自分の体の心配しろ。」
自分のことはいつだって二の次なA。今回だって例外ではなく、彼女の頭の中は祓魔のことで埋まってたようだった。
「A、ごめん」
「え、何が?」
「祓魔師なのに俺、Aに憑りついた魔を祓ってやれなくて」
「えぇwしょうがないよ、私の不注意だったんだし。今回の規模倍だったしね〜笑」
無理に笑って気丈にふるまっている、俺にはそう感じられた。
「__景くん?」
俺は優しくAに抱きついた。
「おかえり。今回は無事ではなかったけど、でも生きて帰ってきてくれてありがとな」
「どうしたの?」
「俺らの仕事ってこんなだからさ、常に自分の命を懸けてるわけだし。それにいつか同僚とか仲間が死んじゃう可能性がある」
「…うん」
「同期の藤士郎と晴にはもちろん死んでほしくない。でも同じくらいAにもずっと俺の隣で生きていてほしい」
「景くん」
「ん?」
大きくて凛とした瞳が潤っていて、そんな顔で俺を必死に見つめている。そんな可愛くて愛らしい彼女が大好きだ。
「明日ちゃんと専門の人に祓ってもらいに行こう」
そう告げ頬にキスをした。
ーー
たくさんの♡のお陰で久々の更新です
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もずく。(プロフ) - 名無しさん» 理解しました。すぐに変更いたします。私の対応不足でお手数をおかけしました。 (2022年5月23日 20時) (レス) id: 25d685b26c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - もずく。さん» 返信ありがとうございます。少しでもひらがな表記のタグを設定している作品を無くすためにご協力お願いいたします。 (2022年5月22日 3時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 名無しさん» ご指摘ありがとうございます。こちらの作品は「検索エンジン除け」をすでに行っています。それでも変更を行ったほうがよろしいのでしょうか。 (2022年5月22日 0時) (レス) id: 25d685b26c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月21日 22時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
トガリ(プロフ) - すごく好きでした!更新頑張ってください! (2022年3月12日 8時) (レス) @page5 id: 56e3fa9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぁまる。 | 作成日時:2022年1月19日 16時