吸血鬼 〈kzh〉 ページ1
「ねぇA。足りない」
ー
「じゃあ今日はこの辺で。対あり」
今日も三時間ほど続いた配信が終わったようで、伸びをしながらリビングに戻ってきた。ソファでゆったりと休んでた私のもとに来て、疲れたーと嘆いた。
「お疲れ。ご飯できてるけど食べる?」
「んー。食べる」
「分かった〜準備するからちょっと待ってて」
「Aは?」
「私もまだだから一緒に食べるけど」
作っておいたカレーを加熱して、レタスとトマトを切って簡単なサラダを盛る。
その間、葛葉はエゴサをしているのか私と交代でソファに寝転びスマホを見つめている。そんな姿を見ながら食卓に並べていく。お互いすごく食べるわけでもないから、下準備さえ行っていれば直ぐに用意ができてしまう。
「葛葉、お風呂沸かせて来てくれない?」
「分かったー」
いつもなら、めんどくさいとか了承しても暫くはダラダラしているのに、今日はやけにすんなりと行動してくれるから、何かあったのかと疑ってしまう。
「今日なんかあったの?」
「え、どういうこと?」
「だって今日の葛葉は受け入れがいいから。デレ期?」
「別にそんなんじゃねぇし」
風呂場から戻ってきた葛葉に聞いても手応えなし。きっと教えてくれないと感じたから、ご飯食べようと誘い二人で食べる。
「なんか久々じゃね、二人で食べるの」
「確かにそうかも。今日珍しく配信開始の時間が早かったから待ってたんだよ」
「ありがと」
「ふふ、配信の声漏れてたよ。叫ばれるといくら防音でも聞こえちゃうんだよ〜」
「いや、今日叶がさ…」
いつものように葛葉の相方の叶さんの話が始まる。こんなやり取りをしたとか言われたとかを、自慢げに楽しそうに話してくれるから、聞いている私まで仲良しだなと感じて笑顔になってくる。
「ん、ごちそうさま」
「食器は流しに置いておいて。洗っておくから」
「今日は俺が洗うから先に風呂入ってきな」
「え。ありがとう」
ご飯の下準備と並行でお風呂洗いや洗濯などの家事も行っていたから、正直なところ疲れていた。だから今回は葛葉に甘えてお風呂に入った。
なんで今日はこんなにも優しいのか。ずっと疑問に思いつつお風呂を出て葛葉と交代した。先に自分の濡れた髪を適当に乾かしてしまう。そして、葛葉が半分ほど洗ってくれたからお鍋や調理時に使った大皿などを洗うだけで済んだ。
「あー、気持ちよかった〜」
「おかえり」
「あ、また雑に髪乾かしただろ」
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もずく。(プロフ) - 名無しさん» 理解しました。すぐに変更いたします。私の対応不足でお手数をおかけしました。 (2022年5月23日 20時) (レス) id: 25d685b26c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - もずく。さん» 返信ありがとうございます。少しでもひらがな表記のタグを設定している作品を無くすためにご協力お願いいたします。 (2022年5月22日 3時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 名無しさん» ご指摘ありがとうございます。こちらの作品は「検索エンジン除け」をすでに行っています。それでも変更を行ったほうがよろしいのでしょうか。 (2022年5月22日 0時) (レス) id: 25d685b26c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月21日 22時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
トガリ(プロフ) - すごく好きでした!更新頑張ってください! (2022年3月12日 8時) (レス) @page5 id: 56e3fa9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぁまる。 | 作成日時:2022年1月19日 16時