あけまして、【番外編】※ ページ34
口を自分の下着で塞がれ、爆豪は俺の両腕を一纏めに拘束しながら乱暴に腰を前後する。
解かしていないソコに強引に出し入れされる。
裂けて出血したせいで、若干の滑り気ができる。
腸壁の粘膜が擦れて、爆豪のモノが赤く染まる。
痛くない。この程度、甘いくらいだ。
何万回目かの人生で生ﾀﾋの境を彷徨う程の行為を強要されたことがある。
ただ、俺を俺より辛そうに抱く人が爆豪なのは嫌だ。どうしようもなく、苦しい。
自分が初めて想いを寄せた相手が人生の終わりのような顔をして自分に乱暴をする状況。
これほど最悪な経験は未だかつてしたことがない。
けれど、爆豪が与えてくれた痛みと苦しみを俺は受け入れると決めている。
これが、爆豪にもらったものだと忘れないように。
嬉しさも、楽しさも、苦しさも、痛みも、涙も、温もりも、
俺にとっては全部同じ火傷みたいなものだ。頭が可笑しいのは自覚済みだ。
それでも、俺は爆豪を受け入れる。たとえ、どんな形であれ。それが最悪でもだ。
『…かつき、勝己……ずっと……俺と一緒に…年を越してくれないか』
声も絶え絶えに、誰もいない男子トイレに響かせた言葉。
伝わっただろうか。俺が爆豪に自分から一緒にいたいという気持ち。
クリスマスに爆豪が俺の傍にいたように、今日は俺が爆豪の傍にいるのだから。
爆「っ…いま、名前………っ、なんで、……」
涙で濡れた爆豪の瞳。綺麗だ。
俺は振り返って、爆豪の髪を撫でる。
俺の言葉に困惑する爆豪。俺に乱暴していることに罪悪感を感じているような表情。
これだから素直で、優しい爆豪だと思うのだ。
『勝己、…大丈夫だ。お前の感情全て、俺にとって愛おしい。涙で瞳が輝いて見えるぞ。』
出血している俺のソコから、爆豪はすぐに自身を抜いた。
俺に返す言葉もないように、爆豪は何か言おうとしては閉口した。
『大丈夫、勝己。無理に何かを言わなくていい。
この痛みも出血も胸の苦しさも、勝己がくれたプレゼントだ。大切にする。
なぁ、勝己。誰かにこんなに想われたのは初めてなんだ。嬉しくて仕方がない。』
俺は笑顔で爆豪に言った。
本当に、途方も無い数の人生に何の意味もなかったのではないかと想えてくるくらい今の人生が幸せだ。
腕に赤く手形が残る程に、爆豪は俺を繋ぎ止めようとした。
あらぬ所から血が出るくらいに、乱暴で強引な想い。
大丈夫、ちゃんと伝わった。
爆豪の溢れる涙を俺は舐めとった。
しょっぱい。
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作者名：メチレンブルー | 作成日時：2016年9月27日 19時
