02 ページ2
・
まもなく、快速列車が通過いたします
危ないですので、黄色い線の内側までお下がりください
彼の拳はさっきより強く握られ、足は黄色い線から飛出ている
ねぇ、嘘だよね、?
彼をずっと見ているとバチッと目が合った
目は前髪で隠れてて見えない
だけど悲しくて、助けを求める表情をしていた
━━━━━「助けて」
声にも、口もなにも動かしていないのに
彼が助けを求める声が聞こえた気がした
電車が通過しようとした瞬間、彼は1歩前に出て身を投げ出そうとするのを理解した
私は咄嗟に彼の腕を無言で引っ張った
思いっきり引っ張ったから体制が崩れ、お互い尻もちをつく
快速列車が通る5秒間、お互い見つめあった
電車の風で長い前髪は上がり、彼の顔があらわになる
端正な顔立ちをした彼に私は見とれていた
そして彼の瞳は少し潤んでいた
電車が通り過ぎた後、彼は立ち上がり改札口まで走っていった
287人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:emo | 作成日時:2021年10月14日 23時