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3＊優しい声 ページ3
夕方、
雑誌の取材を受けるために
ある場所へ向かう。
…大倉、大丈夫か？
えっ？
背後からかけられた優しい声。
思わず泣きそうになんねん。
同時に戸惑いを隠せへん。
まだ、誰にも伝えてないのに
何で知ってるんやろ？
初めて出会った頃、
オレはランドセルを背負ってた。
あれから20年以上の付き合い。
サングラスの奥の瞳は、全てお見通しなのかもしれへん。
オレがどんな嘘をついても
きっと見抜いてしまう。
何よりグループ加入を、ジャニーさんに直訴してくれたのは彼。
この人なしでは今のオレは存在しないワケで。
沈黙を破るように、彼がゆっくりと口を開いた。
…昼間、オマエを偶然見かけたんや。
声をかけよう思ったけど
肩を落として歩く姿に何も言えなかってん。
思わず苦笑い。
見られてたってワケやな。
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作者名：ひな | 作成日時：2020年1月12日 21時
